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第5話

計画
483
2022/05/17 13:30
センラside
黄百合 センラ
いってぇ…うわ腫れとるやんけ‪
先程叩かれた場所を鏡で見るとだいぶ腫れている。




あんな怒るかな、余っ程大事な物やったんやろな…悪いことしたな。
黄百合 センラ
後で謝らんとな…
教室に戻ろうと階段を登ろうとした時、
月崎 志麻
んぶっ、んぐぅッ…
職員室から声が聞こえた。
黄百合 センラ
なんや…?
そっとなかをのぞく。
教頭
もっと奥まで咥えろよ。ほら。
月崎 志麻
ジュプ、んべぇッ、あ…
教頭
生徒を殴るなんて、馬鹿なんじゃないか?ほらお仕置きだ。
月崎 志麻
も゛、や゛あッ…あ゛あ゛
黄百合 センラ
ちょ、ちょっと!
やっちまった。また首突っ込んじゃった。
黄百合 センラ
何してるんですか!
教頭
おぉ黄百合くん。丁度いい、君もやるといいぞ。
黄百合 センラ
は…?
教頭
殴られたんだろう?
教頭が月崎先生の体を俺に向かって投げる。
教頭
ここでのお仕置きは、性行為だ。
黄百合 センラ
そんなの、いいです…別に痛くないし!
月崎先生の腕を掴むと、俺は職員室からら出た。
教頭
…チッ
しばらく廊下を歩いた後、先生が俺の手を振りほどいた。
黄百合 センラ
あ…
月崎 志麻
…なんのつもりですか。
黄百合 センラ
なんのつもりって…
月崎 志麻
俺は貴方を殴ったんですよ。なのに、
黄百合 センラ
関係ないです。
別に痛くないし、跡も残りませんよ。
嘘。めっちゃ痛いししばらく赤いと思う。
月崎 志麻
…貴方は、何かおかしい。
黄百合 センラ
え、
月崎 志麻
この学校に来て2年くらい経ちますが、俺がああやってレイプされている時に、助けてくれたのは貴方が初めてです。
この国では、貴方みたいな人は白い目で見られるのがオチでは?
黄百合 センラ
ん〜、でも…
先生に向けて、俺はにっこり笑った。
黄百合 センラ
俺はこれが正しいと思うので、このまま行きます。
世界が俺を認めなくても、俺は自分が正しいと思う道をいきます。
月崎 志麻
黄百合…
黄百合 センラ
まぁ…先生のお節介になっちゃうなら、辞めようかなぁ、とは思いますけどねぇ。
月崎 志麻
…貴方のような人が、増えてくれるといいんですがね、
月崎先生が、心做しか…少し悲しそうな顔をした。
月崎 志麻
政府の人間は、少子化を脱しようと必死で…凌辱される人のことなんか考えてもいない。俺のように、子供をつくれない男も抱かれていることを…知らないんでしょうね。
黄百合 センラ
先生…
月崎 志麻
そのせいで、死んで行った人達が何人いるか…
月崎先生が窓の外を眺めながら呟く。
月崎 志麻
俺も何度も、死を選ぼうと思ったか…
先生が手首を抑える。

まさかと思い先生の手首を見ると、いくつかの切り傷の後。
黄百合 センラ
先生、
先生の腕を掴んで引き寄せた。
黄百合 センラ
もう死のうなんて思わないでください。 俺がそんなことさせません。
月崎 志麻
まだ、我慢しろと?
眉をひそめ、悲しそうな顔をする先生。
黄百合 センラ
我慢なんてさせない。俺が守ります。
月崎 志麻
…できないことは、言わない方がいいですよ。
黄百合 センラ
誰ができないって言ったんですか。
グイッ、と更に顔を近づけてその綺麗な顔との差が0.1mmくらいになる。
黄百合 センラ
離れないでください。俺は絶対貴方を守ります。
月崎 志麻
そんなこと…
黄百合 センラ
試してみますか?
月崎 志麻
は?
顔をしかめる先生を見て意地悪く笑った。

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