そしてその日から3日がたった 。
あっという間に過ぎていって 、
約束の日曜日になってしまった 。
朝 、休みの日にしては珍しい早起きをして
準備に取り掛かろうとした時
ブブッ 、と音を鳴らしてジェミンからの連絡を知らせる 。
ナナ : 家まで迎えに行くよ 。
場所教えてくれる ??
ナナ: あ 、でも 、家までこられるのが嫌だったら
最寄りの駅まで迎えに行くよ 。
そんな優しさこもりまくりの連絡がとどく 。
なんて優しいんだろ 。
ジェミンの彼女さんになったひとは大変だろうな 。
友達の私をこんなに
でろでろに甘やかしてくれるんだから
彼女さんとかには軽く100倍でしょ ??( ? )
絶対糖分取りすぎちゃうよね ....... ( ? )
《 え 、いいよいいよ ! 悪いし ....... 》
そう送る 。
ここまで色んなことしてもらったのに
迎えにこさせるだなんてダメだ 。
ナナ:え~ 、ナナが迎えに行きたいんだけど 、
あなたちゃん 、それじゃダメかな ??
画面越しでも伝わってくる少し甘えたような感じ 。
俺 、って言っていたはずの一人称が
ナナ 、になっている 。
出会ってまもないため 、よく分からないけれど
きっと甘えたり 、強請ったり
なにかする時にジェミンが使うんだろうなぁ ...... 、
と 、知らないながらに少しだけ思った 。
《 じゃあ 、お言葉に甘えてもいいかな ? 》
ナナ:もちろんだよ !
家まで ?? 最寄りまで ??
《 万が一家がわからなくなったら困っちゃうから
最寄りの駅でお願いしようかな 。 》
ナナ:そうだね 、俺もちゃんと辿り着けるか不安 🥺
じゃあ最寄りまで迎えに行くよ 。
駅名教えて ??
《 うんとね 、....... 》
私はそのあとジェミンに最寄り駅の名称を教えて
何時に迎えに行くと時間を教えてもらった 。
お茶 、ということもあって
お昼集合となっているらしい 。
どんな服を着ていけばいいかな 。
悩ましい展開になってきた .......
こっ 、こんな時は !
『 へるぷ ー ! じょんうおっぱ ー !! 』
私は携帯を取りだしジョンウオッパに電話をかけた 。
すると2コール目で出るオッパ 。
『 はや 、』
🐶「 ... なにー 、? .. 寝てたんだけど ....... 」
『 すみません ....... 』
なんてたってまだ朝の8時半 。
そりゃ休みの日だもん寝てるよね 。
🐶「 何かあったの ....... 」
眠すぎのせいで語尾に疑問符が着いていないけど
何とか伝わるよう説明をする 。
🐶「 お洋服を選んで欲しいのかぁ ....... 」
『 そうなの 。デートとかそんなんじゃなくて 、あんまり喋ったことない人とお茶しに行くから何着ていけばいいのか迷っちゃって ....... 』
🐶「 気楽に行けばいいのに ....... 」
『 むり !
こんな時の助けがジョンウオッパだけなのっ 、お願い ! 』
🐶「 んぇ~ 、....... わかったよ 。 約束はお昼までだっけ ?? 」
『 うん 、....... 』
🐶「 俺 、髪の毛は出来ないんだけど ? それでもいいの ?? 」
『 あれ ? 出来なかったっけ 』
🐶「 残念 。出来ません 。僕がやったらおかしくなるけどそれでもいい ? 」
『 え 、やだ 』
🐶「 え ー 、ワガママだなぁ ....... ん ー 、....... あ ! じゃあ助っ人呼んで行くね 。僕に沢山感謝してよ ~ 」
『 ううう 、ジョンウオッパありがとう !! 』
🐶「 はいは ~ い 」
感謝しかない .......!
ジョンウオッパが来る前に
少しだけ部屋を片付けしよう 。
上手くいくといいなぁ .......
私は淡い期待を胸に
掃除機を手に持った 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!