第7話

無理しないでよ!!
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2021/05/10 12:37
あなた

蒼華そうか術式

あなた

毒蘭どくらん





ボコ!










呪い
……?(紫の、蘭?こいつの術式で生えてきたのか!?)





シュッ






ヒュッ








カスッ
呪い
(速い...!少しかすったけど
大丈夫だろ...)
あなた

フフフフッ……今、当たったよね?

あなた

当たった腕、見てみてよ









呪いが当たった腕は酷く腫れ上がり


紫になってた。











毒蘭は名前の通り


毒を含んでいる蘭だ。







私が手を動かせば



花も、茎も、葉も、根も



全て動く。






しかも広範囲に咲かせることが出来る。









毒蘭は猛毒。だからかすりでもすれば
その部分は酷く腫れ上がる。



ちゃんと当たれば毒が全身に回って
雑魚だったら死に至る。



こいつみたいに階級が上だったら
呼吸がしづらくなるぐらいだろう。




ちゃんと毒を含んでるのは先端だから
間違っても仲間に当てることは無い。
呪い
……!
これくらいっっ!!
あなた

……我慢は良くないよ?
大丈夫!もうすぐ楽にさせて
あげるからね〜

呪い
俺を…………舐めるんじゃない!!!



そう言って呪いは水の技を何度も
出してきた。








……水???










ここ、橋のふもとで川が流れてるからか??










呪い)汚すな……!













あぁそういうことか。











めちゃくちゃここゴミ落ちてる。





BBQとか、釣りとか、川遊びとか、



そういう時に出たゴミが放ったらかしにされて
川の周辺が汚れてる。





だから汚すなって言ったのか。









ガシッ!



あなた

!!!!


しまった!!!!







私は水で作られた触手のようなもので
片足を掴まれて宙ずりにされた。






呪い
クックックッ……死ねぇ!!



呪いの口から技が出る……!





避けられない……!!!
狗巻棘
狗巻棘
止まれっ!!!
呪い
っ!!
あなた

!!
ありがとう棘!!

あなた

蒼華術式……

あなた

大樹!!




ボコォ!







地面から太い根の触手のようなものが生える。






ザシュッ!


よし、切れた!
あなた

じゃあ、仕返しするね!!




私は指を動かして根を動かした。



それを呪いの腕と足に巻き付けて
動かなくさせる。
呪い
……クソっ!!



よしとどめだ_______














ガクンッ







あれ、左足が痛い……!!





立てない!





……アイツに掴まれた時か!?
狗巻棘
狗巻棘
ポンッ
……高菜……任せて



……棘??





………………まさか!!!
あなた

やめ__

狗巻棘
狗巻棘
ぶっとべ!!!!





ドカーン!!!!







きっと威力はすごいものだろう。



手と足は私が固定されてるから正確には呪いは吹っ飛ばされてはいないけど、


その威力をもろにくらってる。




……祓えた!
狗巻棘
狗巻棘
ゴフッ……!
あなた

棘!!!





私は1級だけど、棘は準1級なのに……!





下手したら自分にかえってくるんだよ!?





喉が少しつぶれたんだろう。


めっちゃでは無いけど少し口から吐血してる
あなた

棘!棘!?無理しちゃダメでしょ!!
速くこれ飲んで!!

狗巻棘
狗巻棘
……しゃけ、明太子……守れて、良かった
あなた

だからって……!自分を犠牲に
するのはダメだよ!!

私は棘の肩を回して棘の口に
「ノドナオール」を流し込んだ。



狗巻棘
狗巻棘
ゴクッ……
あなた

どう??少し良くなった??

狗巻棘
狗巻棘
しゃけ……ツナマヨうん……ありがとう
あなた

じゃあ帰ろ____っ!





忘れてた……



左足痛めたんだったわ。



すると棘が目の前でしゃがみこむ
狗巻棘
狗巻棘
おかか我慢してるのバレバレ
狗巻棘
狗巻棘
昆布おぶるから乗って
あなた

いや、いいよ!!
重いし、棘も疲れてるでしょ!?

狗巻棘
狗巻棘
すじこ...おかか細いのに何言ってんの?
あなた

え、、……うわぁあ!




棘は無理やり私をおんぶした





絶対重いでしょ!!






うわああああ





棘速い……!!





走らなくてもいいじゃん!!!
あなた

と、げ!!
走らなくてもいいんだよ?

狗巻棘
狗巻棘
おかか、明太子!!早くあなたの怪我手当する!!
あなた

え、





何でそんなに棘は優しいの...
あなた

……ありがとう棘





そう呟いて棘をぎゅっとした。



棘の背中の体温を感じながら




満天の星空を見上げた

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