第25話

24.
475
2020/02/06 11:00
"ピピピピピピ"




聞きたくもないアラーム音が私の部屋の中に響き渡る。


朝の6時。



遂に麗が入院する日が来てしまったのだ。


重たい体を起こしてリビングに向かう。
















野々村 陽葵
野々村 陽葵
いってきま〜す


朝の7時に私は家を出た。



そして、いつもの待ち合わせ場所が見えてくると、そこの角から麗がひょっこり出てきてこないかと無意識のうちに願っていた。










まぁ、当然麗が現れることもなく。


私は小さいため息をついて学校へと向かった。













野々村 陽葵
野々村 陽葵
おはよ〜
加藤 紫帆
加藤 紫帆
あ、陽葵おはよ〜!!
野々村 陽葵
野々村 陽葵
おはよ
加藤 紫帆
加藤 紫帆
...あれ?麗は?
野々村 陽葵
野々村 陽葵
ああ....



やっぱり。


私と麗の予想は的中していた。


毎日一緒に登校しているのに私1人だけで登校してきたら絶対何か聞かれるに違いない。




昨日麗と話し合って良かったとホッとしながら私は紫帆にこう伝えた。


野々村 陽葵
野々村 陽葵
麗ね、インフルになっちゃったんだって笑
加藤 紫帆
加藤 紫帆
えー!マジで!?あの麗が!?
野々村 陽葵
野々村 陽葵
うん笑
だから麗は今週おやすみ〜
加藤 紫帆
加藤 紫帆
え〜麗いなきゃつまんないじゃんね
野々村 陽葵
野々村 陽葵
加藤 紫帆
加藤 紫帆
それにインフルならお見舞い行きたくても行けないし....
野々村 陽葵
野々村 陽葵
そうだねぇ...移ると大変だしね
加藤 紫帆
加藤 紫帆
まぁ今流行ってる時期だからね、仕方ないか
野々村 陽葵
野々村 陽葵
そうだね


ふぅ....


良かったぁ



紫帆はガッツリ信じてくれた。


なんか嘘をつくのは後ろめたい気持ちもあったけど...仕方ないか。










まず最初のミッションを終え、私は安堵感に包まれた。








そして、今日早速お見舞いに行くことを麗にLINEで伝え、いつも通りに授業を受けた。

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