"ピピピピピピ"
聞きたくもないアラーム音が私の部屋の中に響き渡る。
朝の6時。
遂に麗が入院する日が来てしまったのだ。
重たい体を起こしてリビングに向かう。
朝の7時に私は家を出た。
そして、いつもの待ち合わせ場所が見えてくると、そこの角から麗がひょっこり出てきてこないかと無意識のうちに願っていた。
まぁ、当然麗が現れることもなく。
私は小さいため息をついて学校へと向かった。
やっぱり。
私と麗の予想は的中していた。
毎日一緒に登校しているのに私1人だけで登校してきたら絶対何か聞かれるに違いない。
昨日麗と話し合って良かったとホッとしながら私は紫帆にこう伝えた。
ふぅ....
良かったぁ
紫帆はガッツリ信じてくれた。
なんか嘘をつくのは後ろめたい気持ちもあったけど...仕方ないか。
まず最初のミッションを終え、私は安堵感に包まれた。
そして、今日早速お見舞いに行くことを麗にLINEで伝え、いつも通りに授業を受けた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。