第2話

1.
1,079
2020/04/03 01:10
彼女との出会いは、高校の入学式の日だった。






HRで早速自己紹介が始まる。





と共に、一際目立つ人物がいた。









誰かというと_______。



雨宮 麗
雨宮 麗
はじめまして!
○○東中からきました、雨宮麗あまみやれいです!
これから一年間、よろしくお願いします!!


そう、彼女、雨宮麗あまみやれいだ。



彼女がニコッと満面の笑みで笑う。


初めて見た彼女の笑顔は、まるで太陽のように輝いていた。










麗は、他人に興味がない私でも印象に残るくらいだった。


それほど彼女はクラス中から注目を浴びていたのだ。





そして性格もいいうえに、容姿もいい。

女の私でも目がひかれるくらい、パッチリとした目元に、さらさらとした髪。



どんな人でも分け隔てなく接する姿。





そんな彼女は入学して間もないというのに、あっという間にクラスの人気者になったのだった。




休み時間になれば、彼女の机には人だかりができる。


それでも彼女は嫌な顔一つもせず、笑顔で接していた。








その様子を私は窓際にある自分の机から毎日眺めていた。



















その時の私は、一ミリも思っていなかった。












彼女は余命、一年だということを________。





プリ小説オーディオドラマ