"麗、今でも天国で元気にしていますか?
麗が手術を受けた日から、2年が経ったよ。
私は相変わらず元気に過ごしています。
麗ならきっと、天国でもお友達を沢山作っていることでしょう。
2年経ったけど、私は麗を忘れたことは1度もないよ。
2年越しだけど、改めて言わせて。
大好き。
そして、私にいろいろなことを教えてくれてありがとう"
彼女が私に教えてくれたこと。
それは数え切れないほどある。
麗の存在があったからこそ、私は人として成長できた。
今でもそしていつまでも、感謝している。
私は空に向かってそう言った。
そして、その思いを彼女からの最後のお願いだった「カノン」の音色に乗せながら、天国にいる彼女へささやかな贈り物をした。
今日は、彼女の命日だ。
―――――――――――――「明日へ生きる彼女と共に」END――――――――――――――
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!