第11話

10.
521
2020/04/03 07:58
彼女はさらさらと日記を書いていく。







その様子を、ただ私はじっと見つめていた。







そして数分後。


雨宮 麗
雨宮 麗
で~きた!!



彼女はパンッと手を合わせてそう言った。


野々村 陽葵
野々村 陽葵
........何書いたの??
雨宮 麗
雨宮 麗
え~内緒♪
野々村 陽葵
野々村 陽葵
まぁそんなことだろうとは思ってた笑
雨宮 麗
雨宮 麗
ねぇ笑
野々村 陽葵
野々村 陽葵
ていうかさ、その日記って好きな時に書くようにしてるの?
雨宮 麗
雨宮 麗
ん~
まぁ基本的にはね
雨宮 麗
雨宮 麗
思ったことを思った時に書いてるよ
雨宮 麗
雨宮 麗
じゃないと忘れちゃうからね笑
野々村 陽葵
野々村 陽葵
.....そっか~
野々村 陽葵
野々村 陽葵
それにはどんなことを書いてるの?
雨宮 麗
雨宮 麗
え~
その時によって違うかな~
雨宮 麗
雨宮 麗
今自分が考えてることだったり、皆に伝えたいことだったり
雨宮 麗
雨宮 麗
私自身のことだったり.....
雨宮 麗
雨宮 麗
まぁいろいろだね笑
野々村 陽葵
野々村 陽葵
へぇ~
そうなんだ~....!
雨宮 麗
雨宮 麗
うん笑
最初は病気に関することだけ書こうと思ってたんだけどね
雨宮 麗
雨宮 麗
結局関係ないことも書いちゃってる笑
野々村 陽葵
野々村 陽葵
笑笑
野々村 陽葵
野々村 陽葵
まぁでも麗らしくていいんじゃない?
雨宮 麗
雨宮 麗
え~そうかな~
野々村 陽葵
野々村 陽葵
うん
ちょっと雑なところとか笑
雨宮 麗
雨宮 麗
ねぇそれ誉めてんの?笑







彼女がクスクスと笑いながら聞いたその時、





“キーンコーンカーンコーン”









タイミング良く昼休みの終わりを告げるチャイムがなった。



雨宮 麗
雨宮 麗
あっやば!
雨宮 麗
雨宮 麗
てか時間たつの早すぎなんですけど~


グチグチと不満を漏らす彼女。



その様子を私は静かに笑いながら隣で見ていた。



雨宮 麗
雨宮 麗
まぁいいや
雨宮 麗
雨宮 麗
じゃあ今日も放課後一緒に帰ろうね
野々村 陽葵
野々村 陽葵
うん!












そう約束し、短い昼休みを終えた私たちは教室へと向かった。

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