第14話

13.
481
2020/04/03 08:35
雨宮 麗
雨宮 麗
陽葵できたよ~
野々村 陽葵
野々村 陽葵
あ、そう?
早いね
雨宮 麗
雨宮 麗
んふふ
ちょっとは考えといたからね
雨宮 麗
雨宮 麗
見る?


ニヤッと笑ってノートをヒラヒラとさせる。


野々村 陽葵
野々村 陽葵
じゃあ......見る
雨宮 麗
雨宮 麗
はい!どうぞ!
野々村 陽葵
野々村 陽葵
ありがとう
雨宮 麗
雨宮 麗
じゃあ私は陽葵が見てる間に日記を書いてようかな
野々村 陽葵
野々村 陽葵
うん


彼女は鞄の中をゴソゴソと漁る。




そんな彼女を横目に、やりたいことが書かれたノートのページを丁寧にめくった。







そこには、彼女らしいやりたいことがずらっと並んでいた。




一ページ目。

“ピアノでカノンを弾けるようにする!”



赤ペンで書かれたその下に、黒ペンで達成するためにすることが書かれていた。


[達成するためにすること]

・毎日ピアノに手を触れる!

・家族や先生、友達にアドバイスをもらう!



[達成したら]

・私の一番好きな曲だから、死ぬ前に一度、陽葵に聴いてもらいたいな。












 




そのページを見た私は、楽しみにしてるね、そう心の中で彼女に伝える。



リストを返そうとして、チラッと前の方を見た。







彼女はまだ日記をかいてるようだ。

    

つい、彼女の手元の日記に目がいってしまう。















その時、私は見てしまった。



彼女が書いていた日記の内容を。











私にも隠していた、彼女の"本当の秘密"を________。

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