第3話

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2019/08/27 01:10








初めての大会。











私たちの学校はなんと決勝まですすんだ。











決勝に向けて部員たちが焦りだしてきた。










私は飲み物を配ってたり声をかけたりしかフォローは出来なかった。










いよいよ決勝戦が始まる。













相手は5年連続勝ち続けてる強豪校だ。











相手は連覇を繋げるためにかなり練習を重ねてきたようだ。











私はベンチで応援することしかできない。











見ていることしかできない私にンダホ先輩はこう言ってくれた。










「決勝絶対勝つから!
マネー…あなたちゃんにいい思いさせたいから!
見ててね、」








私は嬉しかった。












いい思いをさせてくれるって。












普段はフレンドリーでちょっと抜けてる部分もあるけど、やる時は本気でカッコイイ姿を見せてくれる。












私は部員たちに期待して試合を見ることにした。
















試合ももう終盤、私たちの学校は結構差をつけられてしまった。













あっという間に最後のバッターに。













私は選手一覧の表を見返した。












最後のバッターは……












ンダホ先輩。














絶対大丈夫。













ここでホームランを打ったら逆転優勝。











ンダホ先輩がバットを握る。












ピッチャーからボールが飛んでくる。














お願い、打って!














カキーン













あっ、
















ボールを目で追うと、
















見事ホームラン。











他の部員がンダホ先輩に駆け寄る。














みんなで抱き合っている。













私はホームランの奇跡と部員たちの絆に涙した。














そして、私たちは会場に感謝しようとグランドの整備をする。














もう日が暮れて私たちの学校しかいない。














私はベースを軽く掃いた。












他の部員たちは道具を運びにバスへ行き、グランドには私とンダホ先輩の2人だけ。














なんかドキドキする。
















そんなこと思っていると……












ンダホ
ンダホ
あなたちゃん…
あなた

はい?!



突然声を掛けられびっくりした。
ンダホ
ンダホ
今日はありがとうね。
あなたちゃんのおかげで優勝できたし、飲み物配ってたり気使ってくれてありがとう!
あなた

いやいや…
私は見ていることしかできなくてなにも役にたってないですよ…笑

ンダホ
ンダホ
ううん。
そんなことないよ、だって俺がホームラン打ってみんなと喜んでた時泣いてたじゃん。
初めてだなー、ホームラン打って泣いてくれた子。
あなた

えっ、
見てたんですか?

ンダホ
ンダホ
だってベンチのほうにガッツポーズしようとしたら両手で顔おさえたもんだから心配しちゃってさ…笑笑
あなた

絶対勝つって言ってくれたじゃないですか。
本当に嬉しかったです!

ンダホ
ンダホ
そういうところだよ…
優しいし、1番に仲間のこと思えるところに惹かれちゃったな……笑笑
あなた

えっ??






私は何が起こっているのかもうわからない。
ンダホ
ンダホ
だからさ…
俺と…

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