莉犬side
俺は聞いてしまった。
やっぱり、あなたの言葉は間違ってないのだろうか。俺らは騙されてるのだろうか。それとも、あなたが騙してるのだろうか。
訳が分からなくなってきた。なーくんはあなたを信じているらしい。そして、残りの四人は、紅華を信じている。俺はどっちを信じれば…。
その後、あなたちゃんは本当のことをなーくんと俺に話してくれた。
全部、本当のことだった。そして、俺は謝った。今まで暴言を言ったこと、暴力を振ったことを。許してくれた。
許されない覚悟だったのに、許された。そして、あなたちゃんは俺達が信じなくても、あなたちゃんは俺たちを信じていたこと。裏切ったのに。
俺はもう、あなたちゃんを裏切らない。そして、あの五人を後悔させる。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。