美月は新しい彼氏を作った。
幸せそうだった。
ある日、僕は聞いてしまった。
僕は頭が真っ白になった。
いつかは来るとわかっていた。
でも僕は信じられなかった。
僕がお願いしたんだ。
「僕を忘れて新しい恋をし、幸せを掴んでほしい」
願いはかなった。
美月は幸せそう。
これで僕は幸せなはずなのに、いつの間にか僕の日頬には涙が伝っていた。
涙は止まらない。
その日は夜まで泣いた。
こんなに泣いた日はあっただろうか。
次の日、僕は決心した。彼女をこれからもずっと見守っていようと決めた。
彼女が幸せな家庭を築き、幸せだったって言ってここに来るまで。
そして、ここに来たらお疲れ様って言ってあげることを。
君が僕を忘れても、僕は見守ってるからね。
~END~
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。