ドガッ
ドッ
つ…強い。さすが有名兄弟…。
と蘭の手が伸びてきた。
私は咄嗟に体が拒否反応を起こしてしまった。
すると蘭と竜胆は私の前に来てしゃがみ手を出してきた。
私は震えた右手でらんの手を握った。
蘭は私を抱っこし、そのまま家へと連れ帰ってくれた。
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竜胆は優しく私の傷を手当してくれた。
誰かに話したことなんてない。だって結局は同じだったから。みんな…見て見ぬふり。
二人は…どう思うんだろう…。でも…(泣)
私は全てを二人はに話してしまった。きっと限界が来ていたんだろう…。二人は静かにうんうん…と頷きながら真剣に聞いてくれた。
親が離婚して父に引き取られ毎日のように虐待を受けている事、学校ではいじめの標的にされていること、父に売ると言われ家を飛び出してきたこと、さっきの奴らは父のが私のことを売ろうとしている相手だということ、他にも沢山話した。
ギュッ
私が話終えると二人は私を抱きしめてくれた。
親にも抱きしめられたことは無かった。それがとても嬉しかった。
こんなにも甘えていいもののなのだろうか。
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二人にも色々あるんだね。
ギュルルルル
私のお腹が盛大になった。
また竜胆の美味しいご飯が食べられる!
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環境が変わっても悪夢を見てしまう。それがすごく嫌だ。
蘭は✌️竜胆は👊を出した。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。