第3話

〘灰谷兄弟❥〙
2,847
2021/08/20 19:55
灰谷兄弟!?
竜胆
竜胆
なんだ
蘭
俺らのこと知ってんだ
そりゃ…ネットの裏掲示板で要注意人物って書いてたから…。
天谷
天谷
ゆ…有名…ですから。
竜胆
竜胆
へ〜
蘭
まぁいいけど
興味なさそう…
天谷
天谷
あ…あの…助けてい…ただきありがとうございました。もう…大丈夫なので私…帰ります。
帰る家なんて無いけど…ここから離れなきゃ
竜胆
竜胆
お前さ
蘭
俺らのこと
灰谷兄弟
灰谷兄弟
覚えてないの?
え…?私…最近外出てないけど…。
世の中狭いからどこかですれ違ったことはあるのかもしれないけど…。
天谷
天谷
え…っと…人違い…では。
灰谷兄弟
灰谷兄弟
そ。
蘭
まぁ今日はここでゆっくりしていきな
天谷
天谷
え。でも…お金とか無いですし。
竜胆
竜胆
金は要らねぇよ
外にでて鉢合わせするよりは…ましかな。
天谷
天谷
えっと…じゃあお願いします。
竜胆
竜胆
飯は食ったのか?
天谷
天谷
いえ…まだ…です
蘭
その敬語辞めない?
天谷
天谷
え…でも…
蘭
タメでいいよ
天谷
天谷
はい…あ、うん。
竜胆
竜胆
じゃあ俺なんか作ってくるわ
蘭
竜胆俺も〜
竜胆
竜胆
りょーかい
タメ口なんて使ったの…いつぶりだろ。
いつも敬語ばっかりだったからな…
蘭
お前は休んでな
そういって2人は部屋から出ていった。

ふかふかのベット…暖かい。
________
ガチャ
竜胆
竜胆
できたぞ〜
天谷
天谷
あ、はiじゃなくて…うん
私はベットから立ち上がろうとすると…カクン
天谷
天谷
あっ。
ドサッ
竜胆
竜胆
歩けないなら歩けないって言え…あぶねぇ。
天谷
天谷
ご、ごめんなさい!!
竜胆
竜胆
いいよ連れていくから…動くなよ〜
そういって私は抱えられたままリビングに連れていかれた。
蘭
竜胆〜なんかさっきすごい音したけど大丈ーぶって…?
竜胆
竜胆
こいつが体勢崩して壁にぶつかりかけたんだよ。歩けないんだとさっ。
天谷
天谷
あ、ありがとう。
蘭
大丈夫〜?
天谷
天谷
う、うん。
カタン
机の上にご飯が運ばれてきた…。
私はそれを見て驚きを隠せなかった…
天谷
天谷
え!?こ、これ私が食べてもいいの!?
灰谷兄弟
灰谷兄弟
竜胆
竜胆
当たり前だろ?お前のために作ったんだから
天谷
天谷
私の…ため?
蘭
お腹すいてたんでしょ?
天谷
天谷
う、うん。
竜胆
竜胆
いいから食べようぜ
天谷
天谷
い、いただきます。
私は両手を合わせ、食材に感謝の気持ちを込めてから料理を口にした。
天谷
天谷
ポロ(泣)
灰谷兄弟
灰谷兄弟
!!!
竜胆
竜胆
ど、どうした!?不味かったか!?
蘭
竜胆…いつから料理下手になったんだ…
天谷
天谷
ち、違くて(泣)
料理が不味くて泣いたわけじゃない…その逆だ…。
天谷
天谷
こ、こんな美味ご飯…食べたこと…なくて(泣)
どの料理もすごく暖かくて…味付けも美味しくて、腐ってなくて(泣)

そんな温もりのある料理を口にした私はどうしても涙を隠せなかった。
竜胆
竜胆
ふ、普通の味付けだけど…
蘭
良かったじゃん
その"普通"が私にとって"最高"なんだ…
そんなことを思いながら私はまた一口料理を食べた。
天谷
天谷
美味しい(ニコ
灰谷兄弟
灰谷兄弟
(キュン)
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