そばで見てきたって言っても実際戦ってるところは
見たこと無いんだよな
でも少しだけでも役に立てるかもしれない
次の瞬間小湊が六車さんに仕掛ける
ドッ
!速い、俺が居た時よりも格段に強くなってる
ガキィィィンッ
人気のない路地裏に激しい金属音が鳴り響く
でもさすが六車さんだ、2本の刀の扱いに慣れてる
普通なら小湊が勝つだろうけど
六車さんはそう弱くは無いぞ
ガキンッ カンッ ザクッ ヒュンッブワッ
速い、六車さんは攻撃をしてる側だけど
小湊はその間の隙を窺ってる…これはキツいか…
ザンッ
まずい!今の一撃は相当効いたぞ!?
死ぬほどの怪我ではないからもう少しだけ待っとくか
本人も大丈夫って言ってるし
って言うかやばい!俺今日武器忘れた!?マジかよ…
どうしよう…そこら辺にいいものないし…
でもいざとなったら戦わないといけないから
準備しないとなのに…
どうしようかと考えている間に戦況はすっかり
変わっていて、小湊の顔から余裕は消えていた
六車さんも今のところ調子は良さそうだな
そして2人が同時に動き出す
ドッ ドッ
六車さんが先に仕掛ける
ビュンッ
でも小湊は凄まじい跳躍でその斬撃を躱した
そしてそのまま六車さんの顔を狙い
空中で3段突きを放つ
その攻撃は六車さんの顔を数回掠めた
顔から血飛沫が舞う
これ以上やると動きが鈍ってしまう
そう思い、六車さんに声を掛けようとしたその時
ビリビリッ
空気が揺れた、今は邪魔したらダメだな
六車さんは凄まじい踏み込みと同時に
ポケットの中にあった小銭を投げつけた
小湊は余裕の表情で避けるその後の少しの間をついて
六車さんは阿修羅のような連撃を見せる
ビュンッビュン シュンヒュンッ
しかし小湊は躱しながら
連撃のスキを縫って一太刀入れてきた
ザクッ
瞬間、落雷のような袈裟斬りが小湊に降る
ザギャッ
そして六車さんの刃が小湊の胸をかすめた
ドゴッッ
すかさず強烈な前蹴りを入れる
正面からしっかり入った蹴りは相当な傷になったはず
繋がるように強烈な横薙ぎ
ビュッ ガキィィィンッ
攻撃は防がれたけど、結構ふきとばされてるな
六車さんのも沢山入ったし体力がだいぶ削られただろ
あとはとどめを刺すだけ…
パンッ
何、が…起こったんだ?
最悪だ!俺が居たのに反応出来なかったっ!!
いや、そんな事考えてる暇じゃ無い
…大丈夫まだ間に合う、致命傷ギリギリだし
血の量もやばいけど、六車さんなら生きれる
応援はまだ来ない…あと少しか?
俺が繋ぐしかないのか
パンッ… カラン…
俺の計算だとあと2分くらいか
仕留めれなくても守るだけで良い
狙うのは首、頸動脈あたりをやりたい
ダッ
シュッ
ブンッ
スッ
こうなれば正面から全力で踏み込むしかない
足に力を溜めて爆発させる
ググ… ダンッッ
ビュッ ヂッ、ボタタ…
クソッ、当たったけど攻撃が浅いな…
もう少し深く、もっと速く…
バッ
これが俺のだったら某鬼退治漫画の主人公みたいに
投げるんだけど、借り物だからな
六車さんは意識は戻ってないけど一命を取り留めた
小湊…強かった、何か秘密があることは間違いない
俺のせいで…俺が気づいていれば防げたのに…
何のために俺はあそこに居たんだ……
ハァ…まだまだ修行が足りないな
速く反応できるように、先を考えられる様にしないと
この先も同じことを繰り返すだけだ
See you next time
こないだ言っていた新作投稿したのでよければ。
話の構成が下手くそですけれど、上手く書けるように善処します。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!