第11話

三ツ谷くん…近いって!!
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2021/08/02 06:41
三ツ谷「………ちょっと話せねぇか?」
三ツ谷くんに手招きをされたので私も石の階段に座った。
座ると三ツ谷くんは私の方を向いた。
三ツ谷「…泣かせたんなら悪ぃ……。」
あなた「………あの…泣いてないんだけど…」
三ツ谷「は?」
あなた「エマちゃんとドラケンが言っただけで私は下向いてただけだよ。」
三ツ谷「あいつら…!」
あなた「それにさっき怒られて私も反省しないとだね…。」
三ツ谷「そーだよ。お前は反省しなさい。」
すると三ツ谷くんは私の額にデコピンをしてきた。
でもぜんぜん痛くなかった。
優しいデコピンでした。
あなた「三ツ谷くんって心配症だよね。」
三ツ谷「…そんな誰にでもってわけじゃねぇからな。」
あなた「そうなの?」
三ツ谷「まぁ…。てかそろっと帰んぞ。」
あなた「うん…!」
あなた「あっ!ちょっと待って…!」
三ツ谷「ん?」
カバンの中から"例"の物を私は取り出した。
あなた「えっと…助けてくれてありがとう!これ…マフィンです…!」
私は1番綺麗にラッピングできて、きれいに焼きあがった"マフィン"を渡した。
あなた「三ツ谷くん…?」
三ツ谷「ぁ…悪ぃ。ありがとうな…!」
なんか間があったから手作りの物に抵抗あった…?
あなた「三ツ谷くん手作りの物嫌い?」
三ツ谷「え?なんでだ?」
あなた「受け取る時になんか間があったから嫌なのかなって…。」
三ツ谷「いや違う…!その…嬉しいからさ。」
頬を掻きながら答えてる三ツ谷くんは少し照れてそうに思った。
あなた「なら良かった…。」
三ツ谷「てか…マイキーが食ってたのと違うな。」
マイキーが食べてたのはチョコ味。三ツ谷くんのはバニラ。
あなた「実はね。三ツ谷くんにお礼がしたくて、それでいっぱい試作してたんだ…。」
三ツ谷「俺に…?」
あなた「うん…。三ツ谷くんが助けてくれなかったら…って考えたくないけど…。その助けて貰ったお礼がしたくて…。マイキーが食べてたのは試作品。」
三ツ谷「マジかよ…。ありがとうな。」
すると三ツ谷くんの手が私の頭を撫でた。
え?え?え?
三ツ谷「どうしたんだ?浅川?」
あなた「その…その…手が…。」
三ツ谷「!悪ぃ…!嫌だったか?」
あなた「いや…その…」
嫌じゃない…むしろ…。
あなた「私は…好きです。三ツ谷くんの手………。」
待って…これやばい事言ってるんじゃ…。。。
三ツ谷「…そうか!ならもう少し撫でてもいい?」
あなた「どうぞ……。」
やばい撫でられる事に頭から湯気が出そう…。
それに私より手が大きくて暖かい…。
それに三ツ谷くんの顔恥ずかしくて見れないよぉ…。
三ツ谷「髪サラサラ…。」
あなた「…そ……そう…かな…?」
三ツ谷「それにいい匂い…する。」
すると三ツ谷くんは私の髪をすくいあげて顔を近づけた。
あなた「ボフン。」
三ツ谷「あなた?!顔赤いぞ?!」
あなた「三ツ谷…くん…。近いッ……!」
すると三ツ谷くんもなぜか顔が赤くなった。
三ツ谷「悪ぃ…!もう帰るか?!送る!」
あなた「うん…!もう夜遅いもんね!」
お互い焦りながら三ツ谷くんのバイクの方に向かった。

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