第40話

なっっっっっっ!!
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2021/09/08 11:35
お風呂に上がって私はずっと猫ちゃんの方ににらめっこ。
あなた「そんなに私嫌?」
手を近づければシャーって威嚇して爪をたてようとする…
可愛い顔してすごい子…
あなた「おいでおいで…」
あなた「い"い"っ!!」
手を近づければガブリと噛まれ引っ掻かれる
あなた「また血が出た…すごいね…子猫…」
ポタポタ垂れる血をティッシュで抑え止まったらまた猫ちゃんの方に手を向ける。
猫ちゃんも負けじとずっとスタンバって噛もうとする…
あなた「痛いんだよ…?」
また少しずつ近づくと



































































パシっ
あなた「びっっっくりした…」
三ツ谷「危ねぇだ…ろ?」
私が猫ちゃんに触ろうとした手を三ツ谷くんは止めた。
ガブッ
三ツ谷「いっってぇ…!」
代わりに三ツ谷くんが噛まれたけど…
あなた「お風呂上がったんだ。ゆっくりできた?」
三ツ谷「おぉありがとな。」
猫ちゃんは三ツ谷くんを噛んだ後、また端に行ってしまった。
三ツ谷「てかお前なにしてんだよ…あんなん噛み付いてくださいって言ってるようなもんだぞ?」
あなた「あはは…慣れてくれるかなって…」
三ツ谷「無理じゃねぇか?ここにいるのでもまだ慣れてねぇんだから。」
あなた「…それでも怖いっていうのが辛い事なんだよ?」





















































































目を瞑ればまだ出てくる。たまに夢にも出てくる。
「あんたなんて産まれなきゃよかったッ!!」
いつも私に怒鳴って…殴って…
青アザが消えない毎日
父親も母親も遊んでることが多い
暖かい家庭なんてない。冷たい冷たい世界。
だからいつも家が怖くも感じた。
怖いって感情が長く長く続くと、
感情がバグってくる。でもそれはバグらないと正常になれなかったから。
私はわかってる。怖いって事を。暴力の怖さを。
それは慣れてはいけない事なんだって。




























今でもたまに思う。
私が死んでたら三ツ谷くんにも麻弥にもルナマナちゃんにも会えないで死ぬ事を。
でもそれはすごい辛く苦しい事だって。。
転生してバグった心が直ると
幸せしか感じないから。
だから早く幸せを感じて欲しいな。













































三ツ谷「あなた…?どうしたんだ?急に黙って」
あなた「いやなんでもないよ。」
三ツ谷「まだ構うのか…?」
あなた「うん!絶対仲良くなりたいもん!」
手を近づくとやっぱり歯をむきだして威嚇してくる。
そうだよね。だって捨てられたんだもん。
怖いよね。
あなた「怖くないよ。私仲良くなりたいんだよ。」
指を顔の前にすると、カブって噛まれた。
でも私は指を噛ませながら頭を撫でた。
あなた「ふわふわだぁ…!よしよし…!」
撫でると、ふわふわで頭がすごく小さかった。
ジリジリと指にくい込んでる歯。
血がポタポタと出ていた。
三ツ谷「おい…!そろっと手離せ…!血出てるだろ…?!」
あなた「平気平気〜!この子それよりもふわふわだよ?」
三ツ谷「離せって…!」
あなた「やだよ…!この子触り心地すごいいいもん!」
まだ噛んでるけど、少しだけ力が弱くなった気がした。
疲れてきたかな…
三ツ谷「いい加減にしろっての!」
あなた「うわっ!」
三ツ谷くんに手を取られ猫ちゃんから指が離れた。
離れると少し色が変わって血が流れてる指先
三ツ谷「お前な?!猫にも猫なりのペースがあんだよ!お前が指怪我しても猫は分かってねぇんだよ?!退院してもう傷つけんな!」
あなた「すみません…って…そんな怒る?」
三ツ谷「怒んだろ!」
あなた「じゃあ今度は手袋して噛まれに行きます…」
三ツ谷「そーゆう意味じゃねぇんだって…!」
私の指にティッシュで血を止めてると
あなた「止まった?」
三ツ谷「止まんね…」























ペロッ















あなた「え?」
三ツ谷くんは私の指から出てる血を舐めとっていた。
あなた「なっっっっ!!」
三ツ谷「マジで止まんね…」
チュッ
あなた「やっ三ツ谷くん!汚いって…!」
指から出てる血を舐めとったり
少しだけチュッと吸ったり…
あなた「本当に三ツ谷くん離して…」
三ツ谷「そんな真っ赤になんの?」
あなた「指加えたまんま喋らないで…よ…」
三ツ谷「ん…血止まったな。消毒するか。」
何事もなかったかのように消毒してくる三ツ谷くん…
でもその一瞬私はすごい驚いた。





















































三ツ谷「いってぇ!!」
猫ちゃんが三ツ谷くんの事噛んでたから。

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