----------------本編----------------
やっと顔の色も元に戻った頃、ふと我に返りころんは気付いた。
ころんはやらかした。わ乗り換えの時に乗るバスを間違えてしまったのだ。
《嘘でしょ?あんなにも確認したのに...》
人通りも少ない道に来てしまった。みんなに連絡しようと思ったが
《そういえば、みんなの連絡先知らない...》
近くにコンビニはあるものの、同じ制服を着た生徒も見当たらないし、完全に迷子になっていた
そんな時だった
腕を掴まれた。力が強すぎて振り解けなかった。身の危険を感じたその時
私の体は反対側の誰かの腕の中にすっぽり収まっていた。ビックリして顔を上げると、そこに居たのは
さとみくんだった。何故ここにいるのか、全くわからないが、今はそんなことより、心強くなって安心した。
図星なところを突かれたのか、その男は逃げていった
ドサッ
力が抜け、気づいたらその場に座り込んで泣いていた。
さとみくんは優しく頭を撫でてくれた
少し時間も経てば涙も心も落ち着き、最初の疑問が頭をよぎった
私は自分が極度の方向音痴であること、そして今日乗り換えのバスを間違えたということを伝えた
吐き捨てるように言って、ちょうど来たバスに乗ろうとした。
もうここまで来たら病気なんじゃないかと思えてくる...
そして二人でバスに乗って学校に行った。
----------------続く----------------
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。