妖魔と陰陽師と恋と
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あれから私たちは無事受験合格し、
中学を卒業した。
時は流れ……
10年後
「チーン」
私は毎朝、仏壇に手を合わせる。
あーちゃん………
私は10年前、死んでしまった子をそう呼んでいる。
『7:30』
そう言って、私は寝室へ向かう。
ベシベシと叩いて、旦那さまを起こす。
こうでもしないと、起きないからな~
──そう、私たちは結婚したのだ。
3ヶ月前の12月に宙からプロポーズされ、その2ヶ月後に結婚した。新婚だ。
眠たそう…………
しかし、無理やり腕を引っ張り起こす。
・
・
・
宙と付き合い始めてから今日に至るまで、とくに変わることはなかった。
ずっと最初の頃と変わらず、仲が良い。幸せだ。
私たちは宙の仕事がない毎週日曜日、デートする。
そして、今みたいにいつも気が合う。
よく周りから、「どうして10年以上の付き合いなのに、そんなにラブラブなの?」と聞かれる。
まぁ、私たちは気が合うからラブラブなのかな~と思う。それに、お互い相手が大好きだしね♡
宙が私の手を掴んで離さない。
と言って、冷蔵庫の梅干しを取ろうと立ち上がる。
宙は心配するが私はお腹がとても空いているのだ。
私はご飯3杯、味噌汁2杯、魚、卵焼きを食べていた。いつもはご飯も味噌汁も1杯ずつだ。
私はある物を持ってトイレに走る。
トイレ
───
私はニヤリと笑ってある物を突き出す。
ある物………それは「妊娠検査薬」だ。
見事、陽性反応だった。
妊娠がわかって、すごく嬉しかった。
宙の驚いた顔も最高に良かった(笑)
一瞬、不安になったけどこの宙の様子なら大丈夫かな~
宙、すっごく過保護で親バカになりそう(笑)
赤ちゃん、早く産まれておいで……
あーちゃん、この子を守ってね………
1年後
家族が増え、私たちはさらに幸せになりました♡
[FIN]