第10話

元カノ。
5,676
2020/11/08 10:29




















『 ただいま 』





















俺はあなたを家に送り届けて自分家に帰った

俺が部屋の扉を開くと

不機嫌そうな顔をしたサムに出迎えられた



















侑:何やねん怖い顔しよって




治:……あなた送ったん


















" あなた "

サムもあなたを名前呼びしとった

少し優越感に浸っとったけど

それもすぐに壊されてしもうた




















侑:そうやけど何?




治:何でツムがあなたを送るん?




侑:そりゃあ暗くて危ないと思ったし,あなたはサムの事嫌がっとったやろ?




治:ッ………!!


















俺がそう言うとサムは怖いくらい顔を顰めた

サムのこんな顔,見るの久々や























治:あんま関わらんといてって言うたよな?




侑:そうやっけ?




治:…何でそんなに関わるん?ツム女に興味あらへんやろ?




侑:……確かに煩い雌豚共には興味あらへんけど






















『 あなたに興味が無いとは言っとらん。』






















治:は………?




侑:俺はあなたを他の子とはちゃうと思っとる




治:………!




侑:やから興味あるし話し掛けとる。何か悪いか?




















サムはまた眉を寄せて顔を顰めた

本気で____怒っとる時の顔や






















治:……好きなん?




侑:まだそないな事言うとらんやろ




治:ならやめとき




侑:は?






















" やめとき "

サムはそんな事を言いよった





















侑:好き言うてる訳やないのに何でサムにそないなこといわれなあかんの




治:好きやないなら好きになる前に止めようとしとるんや




侑:何でやねん。お前,あなたの事好きなん?

















サムは黙り込んだ

肯定はせんかったけど否定もせんかった





















治:……ツムはあの子に騙されてる言うたら?




侑:は?




治:他の奴とはちゃうって思い込ませて,騙されとるんやとしたら?


















サムは何を言うてるん______?

















治:ツム,俺が彼女と別れた理由知っとるよな?




侑:え?




治:流石にその話は覚えとるよな?




侑:………ッ!




















サムには彼女がおった

やけど______























" 俺,彼女に騙されとったんや______ "























治:ツムは興味無さそうにしとったから知らんかったのよな




侑:え……?




治:教えたるよ






















サムはそう言って自分のスマホの画面を俺に見せた





















侑:ッ………!!!!
























そこに写っていたのは

サムとあなたが笑い合う2ショットやった


























『 あなたは______俺の" 元カノ "や。』








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