結月:あなたごめん!今日購買行くわ!
あなた:わかった!あたしも自販行きたいからついてく!
お昼休み
あたしは購買へ行く結月について行った
購買に着くと一旦別れ
あたしは自販機へと向かった
あなた:えっと……あ,あった!
学校の自販の中でも一番好きないちごミルク
あたしはそれを買おうとお財布から小銭を取り出した
『 お金出す必要あらへんやろ? 』
突然背後から声がして顔を上げると
誰かに後ろから小銭を入れられ
その指はそのままいちごミルクのボタンを押した
あたしはゆっくりと振り返った
侑:なーにいちごミルク買おうとしてんねん
あなた:あ,侑くん……!?
自販機に押し付けるような形でいちごミルクを買ったのは
なんと侑くんだった
あなた:どうして……?
侑:はぁ?お礼はいちごミルクがええって言うてたやん
あなた:あ,あれは結月が勝手に……!
侑:ほぉ?ほんなら他の物が良かったん?
あなた:え……?
侑くんは取り出し口からいちごミルクを取った
自販機を見ると
いちごミルクには" 売り切れ "のランプが点灯していた
あなた:え,売り切れ……!?
侑:ほら,侑くんから貰わんといちごミルクは飲めへんで?
侑くんは意地悪そうな顔で笑いながら
いちごミルクを持っていた
侑:欲しい?
あなた:……欲しい,です……
侑:ほなくれたるわ
侑くんはいちごミルクをあたしに手渡そうとし
あたしも受け取ろうと手を伸ばした
しかし侑くんは______
そのままあたしの手を掴んで____額にキスをした
侑:……シャーペンと消しゴム,ありがとな
あなた:……え……?
侑くんはそう言うと
あたしにいちごミルクを手渡してその場を去った
何が起こったのか理解出来ずに固まった
胸が凄くドキドキしている
あなた:何,これ______?
あたしは貰ったいちごミルクをキュッと握った
そんな姿を" あの人 "に見られていたなんて
全然______気が付かなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。