あなた:……ん……
重い瞼をゆっくりと開くと
そこは見慣れない天井だった
あたし_____どうなったんだっけ……?
結月:あなた……!
あなた:え……?
侑:目,覚めたんやな
あたしはベッドに横になっていて
ベッドの横には侑くんと結月がいた
もう授業は始まってる時間なのに
どうして______?
結月:あなた,酷い事言うてごめん
あなた:え……?
結月:酷い態度,とってほんまにごめん
結月はあたしを抱き締めて
震える声でそう言った
結月:あなたが私を信用出来ないことはわかってる
あなた:え……
結月:私達には言えない何かを背負ってるのもわかってる
あなた:………!
結月:直ぐに信用してもらえるとは思わない。やけど私はあなたを助けたいッ………
『 あなたの" 本物の親友 "になりたいのッ……! 』
結月:やからゆっくりでええから私を信用して欲しい
あなた:え……?
結月:話したいと思った時でええから,あなたの事も話して欲しい
" あなたの事,もっと知りたいねん "
結月はそう言いながら
力強くあたしを抱き締めてくれた
侑:あなた
あなた:………?
『 あなたは一人やないで。』
侑:あなたにはちゃんと味方がおる
あなた:……!
侑:此奴やって……俺やってあなたの味方や
あなた:え……?
侑:やから……ゆっくりでかまわんから……俺らに心を開いてくれへんか?
侑くんはそう微笑んであたしに手を差し伸べた
あたしは______一人じゃない……?
あたしは侑くんの手を____ゆっくりと握った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。