第60話

パワー頂戴や。
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2020/11/30 13:13




















『 お姫様気分味わいに合宿来たんだよね? 』






















あなた:ん………



















朝,あたしは重い瞼を開けた

携帯を見るとまだ朝の5時

結月も隣でまだ眠っていた























あなた:よく乾いてる……!



















あたしはその後寝付けなかったので

一足先に着替えて洗濯物を取り込みに来た

















侑:あなた?




あなた:!侑くん……!























あたしが洗濯物を取り込んでいると

後ろから侑くんに声を掛けられた
















あなた:おはよう!




侑:はよ。早すぎん?まだ5時過ぎやで




あなた:目覚めちゃったから洗濯物取り込んじゃおうと思って!




侑:そか。よう眠れたか?




あなた:う,うん……!



















嘘だ。

本当は古森くんのあの言葉が気になって

中々寝付けなかった

だからあまり寝付けないまま朝を迎えた感じだ

















侑:今日も暑くなるみたいやから,ちゃんと水分とるんやで?




あなた:うん,ありがとう!





















侑くんは優しく笑ってくれた

でも侑くんも実際は

" お姫様気分 "って思っているのだろうか?





















あなた:よし!終わり!




侑:ん




あなた:え?




















洗濯物を取り込み終わり運ぼうとした時

侑くんが手を出して来た


















侑:運ぶから籠貸しぃ




あなた:え…?だ,大丈夫だよ……?




侑:ええから。はよ





















侑くんはそう言ってあたしから籠を取り上げた

中々重かった籠を軽々と持ち上げるなんて

やっぱり男の子だな______



































侑:此処でええの?




あなた:うん,ありがとう!




















侑くんはそのまま籠をマネ部屋まで運んでくれた

結月はまだ起きてないみたい






















侑:お礼が欲しいなぁ




あなた:え……?



















" お礼が欲しい "

侑くんからこんな事を言われるなんて初めてだった



















あなた:な,何が欲しいの?




侑:んーせやなぁ
















侑くんは少し考えると

あたしに手を差し出した





















侑:俺の手,握ってや




あなた:え?





















『 今日も頑張れるパワー頂戴や。』






















侑くんはそう言って笑った

あたしは侑くんの手をそっと包み込むように握った






















あなた:今日も頑張ってね!




侑:おん,ありがとう



















侑くんは満足そうに微笑むと

ゆっくりとあたしの手を離した




















侑:ほな,また後でな




あなた:うん!




















そう言ってあたしの頭を撫でる侑くんの手は

とても温かく______何処か懐かしかった。










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