第25話

心配で眠れんくなってまう。
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2020/11/15 05:05




















結月:あなた帰ろ!




あなた:ごめん,今日図書室て課題やってから帰る!




結月:ほんま?ほな先帰るなぁ!




あなた:うん,また明日ね!

















今日は結構課題が出ていたから

図書室でやってから帰ろうと思い結月と別れた






















『 こっちこっちー! 』




『 ナイッシュー! 』





















静まり返った図書室に

部活動をやっている生徒の声が聞こえてくる

侑くん達も今頃部活頑張ってるのかな?

最近____侑くんの事を考える時間が増えた気がする




















あなた:よし,終わり!





















19時頃

あたしはようやく課題を終えた

辺りはもう真っ暗だった





















あなた:え,嘘……雨……?
























暗くてよくわからなかったが

靴箱まで来ていざ帰ろうとすると

雨が降り出していることに気付いた





















あなた:どうしよう……傘持ってないや……

















かと言って迎えを呼ぶことは出来ない

あたしは仕方がないから濡れて帰ろうと思い

ローファーを履いて自分の鞄を持ち上げた
























『 傘ないん? 』

























あなた:え………?




侑:傘ないんか?




あなた:あ,う,うん……





















声がして顔を上げると

そこには傘を持った侑くんがいた

















侑:今まで残っとったん?




あなた:あ,うん……課題やってて




侑:そうなんや,お疲れさん




あなた:あ,侑くんもお疲れ様!




侑:おん,おおきに。んで,傘ないんやろ?



















侑くんはそう言って傘を広げ

あたしの方に向けた




















あなた:え?




侑:送ったるから入り




あなた:え……!?だ,大丈夫だよ…!




侑:大丈夫やあらへんやろ?濡れてまうで




あなた:けど部活で疲れてる人にそんな事……




侑:ええから,あなたが一人で濡れて帰る方が心配で眠れんくなってまうわ




あなた:え………?






















侑くんはそう言ってあたしの手を引くと

自分の傘の中にあたしを入れた

" 帰ろか "

そう言って侑くんはゆっくりと歩き出した。









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