第42話

可愛ええ。
4,219
2020/11/22 11:31




















治:ツムどこ行くん?




侑:花火大会やけど




治:え,行くん?




侑:おん。悪いかいな




治:ツム人混みとか嫌いやん




侑:ええやんたまには。行ってきます






















花火大会当日

家を出る前に案の定サムに驚かれた

正直花火大会とか人混みはめっちゃ嫌いや

やけど好きな子が浴衣着てくるなんて

楽しみ以外の何物でもなかった



















銀島:お,侑




侑:銀〜



















少し早めに集合場所に行くと

もう銀が到着しとった



















侑:すまんな無理やり誘って




銀島:それは別にええよ。それより今日船水と行く事,治には話したん?




侑:話す訳ないやろが




銀島:治も角名達と行く言うてたで?バレたらやばいんちゃう?




侑:何でや?あなたは今サムの彼女やないんやで?




銀島:そうやけど……お前今人の元カノに手出そうとしとるんやで?




侑:それの何が悪いねん。好きになってもうたんやから片割れの元カノやろうが関係ないやろが




















銀は" もう知らん "と言ったような顔をしとった

サムの元カノやから何やねん

あなたは今," 俺の好きな人 "や
























結月:お待たせ〜!




銀島:おん,来たか




あなた:お待たせしました!




侑:………ッ!



















目の前に現れた俺の好きな子は

黒地の浴衣にお団子ヘアをしとって

めちゃくちゃ______


















侑:………可愛ええ………




あなた:……え……?




侑:!!





















心の声が漏れてしもた

俺は慌てて自分の口を塞いだ

あなたは驚いたような顔をして俺を見上げとる

何しとんねん俺______!


















あなた:………ありがとう




侑:え………?


















あなたは照れたように薄ら頬を染めながら

可愛らしく首を傾げて微笑んだ

______むっちゃ可愛ええ。










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