あなた:スー………
保健室に着いてベッドに寝かせると
あなたは落ち着いて眠りについとった
結月:……限界やったんやと思う
侑:え?
結月:あなたは人に話してくれへんけど……きっと大きくて辛いものを抱えてた
その女はそう言った
俺が思っとったことと同じことを感じとったんや
結月:あなたは治くんと付き合ってたんやね
侑:みたいやな。俺も知ったのは最近や
結月:あなたは治くんを騙しとったって噂で聞いたんやけど……
侑:俺もサムからそう聞いた。やけどあなたがそんな人を弄ぶような事をする奴には思えん
きっとサムもそう思っとるから
あんなフラれ方をしたのに
未だにあなたの事を気にしとるんやと思った
結月:あなたは親友を裏切ったって聞いた
侑:え?
結月:親友が治くんの事が好きやって,その事を知っとったのにあなたは治くんを騙しとったって聞いたんや
親友がサムの事が好きで
それを知っとってサムを騙しとった?
その噂は初耳や______
結月:私はあなたがほんまにええ子やと思った
侑:え?
結月:最初は席が近かったから話し掛けたけど……一緒に過ごす内にほんまに仲良くなりたいと思ってん
あなたは関われば関わった人ほど感じるほど
ほんまにええ子なんやと思う
結月:やけどそんなあなたは私に何も話してくれんかった
侑:え?
結月:侑くんと仲良くなったことも,自分の事は何も話してはくれんかったんや
" それが嫌で____酷い態度をとってしもたんや "
女は悔やんだ顔であなたを見つめとった
結月:やけどやっぱり私,あなたは噂に流れとるような子やないと思うねん
侑:……おん
結月:きっとあなたは真実でない噂や過去の何か辛いものに押し潰されとる
『 私は______あなたを助けたい。』
侑:それ,あなたに言ってやりぃ
結月:え?
侑:多分その親友との噂が流れとるってことは親友と何かあったって事は事実やろ?
きっとあなたは友達関係に壁を作っとるはずや
侑:俺は真実を知りたいと思っとる
結月:え……?
侑:真実を知った上であなたとちゃんと関わりたい
『 俺があなたを______守りたいんや。』
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。