俺がモテるから騙しとったなんて
そんなの絶対に嘘やと思った
やけど問い詰めることは出来んかった
問い詰めた事によって
あなたを傷付けてまう気がしたから
俺はずっと諦められんかった
ずっとずっと思い続けて来たのに
何で______ツムと仲良くするん?
治:………すまん
あなた:………
ツムと仲良くしとるのが嫌で
ツムに取られてまうのが嫌で
俺は無理やり______あなたにキスをした
治:……なぁ
あなた:………?
治:あなたは……ほんまに俺を騙しとったん?
あなた:え………?
驚いた顔で見上げるあなた
直ぐに答えられない辺りほんまに嘘が下手くそや
もう______それは絶対に信じてやらへん
治:………なぁあなた
あなた:………?
『 俺はまだ______あなたの事好きやで。』
俺はギュッと一瞬抱き締めて離れた
これ以上一緒におったら
多分無理やり真実を吐き出させようとしてまう
あなたを傷付けることだけはしとぉなかった
やから俺は一瞬だけ抱き締めて
その場から立ち去った
なぁあなた
何で______俺と別れたん?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!