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第17話

16
翌日、

壱子は昼過ぎまで寝て

顔を洗い着替えて
家を出た


店の前でドアに手をかけたものの
中に入ることができない



その時、店の中から客が出てきて
慌ててけた
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
ありがとうございました
ついくせでおじきをしてしまった

客は不思議そうな顔をして出て行った

_藍@あい_
あい
お前、何してんの
藍も不思議そうな顔で壱子を見ていた
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
あ、いや
壱子は平静へいせいを装い店の中に入った


カランコロン


この音色
久しぶりに聞いた気がする
_藍@あい_
あい
どう?
仕事は
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
連絡無視しておいて
まずそれ?
_藍@あい_
あい
忙しくて
藍はレジをガチャンと閉める
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
大変だけど、なんとか
_藍@あい_
あい
へぇー、続けられそう?
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
続けるけど……
いつまで
あそこに行けばいいの?
_藍@あい_
あい
ちょっと待って
藍は店のドアに掛かったプレートを
クローズに変え


ドアをゆっくり閉めて
壱子の方を向いた
_藍@あい_
あい
座って
妙に優しいその声は

今だけは
壱子にとって不協和音のよう
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
やだ
ただ座ることさえ
壱子はこばみたかった
_藍@あい_
あい
いいから座って
藍は壱子をソファ席に座らせると

少し離れたカウンターに寄りかかって
タバコの火を付けた


壱子は藍の顔をチラッと見てから
俯いたうつむ



藍は壱子の前で
一度もタバコを吸ったことがなかった
_藍@あい_
あい
別れよ
全て消えてしまえと思った

それなのに、
店はいつも通りだし
時計の音も冷蔵庫の音も
店の前を通る車の音とかも

壱子の耳にはしっかり聞こえたままだ
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
なんで
わかんない
ただ黙って何も言わない藍を
壱子はただ理解したいと思った
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
……いとこ同士だから?
壱子の言葉に藍はやっと顔を上げた
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
それなら心配ないよ……
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
だって私……
お母さんの
本当の子どもじゃない
_藍@あい_
あい
なんでお前それ……
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
何となく、わかるよ
顔も似てないし
_藍@あい_
あい
そうか……
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
だから
藍は壱子の言葉を遮る
_藍@あい_
あい
そんなこと俺は……
はじめから気にしてない
_藍@あい_
あい
それに俺だって……
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
俺だってなに?
_藍@あい_
あい
いや、もう飽きたんだわ
お子ちゃまと付き合うのも
壱子はスカートの裾をグシャっと握った



こんなことなら……
はじめから……
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
あい兄のアホ……
_藍@あい_
あい
あ?
_壱子@いちこ_
壱子いちこ
あい兄のアホ!!!!

その瞬間
偶然にも店のドアが開いて
カランコロンが激しく揺れた

_大和@やまと_
大和やまと

大和はドアを開いたままその場で固まった

_壱子@いちこ_
壱子いちこ
邪魔じゃま!!
壱子は大和を押しのけて走り出した
_大和@やまと_
大和やまと
なに
_大和@やまと_
大和やまと
何したの
_藍@あい_
あい
……
大和に顔を見せず、俯いたまま何も言わない
_大和@やまと_
大和やまと
泣かせるなって言っただろ!
大和は慌てて
壱子の後を追った





閉まりかけたドアに押されて
買い出しの荷物から
ブルーベリーが転がった