機嫌良さそうに

首からかかってるIDカードフォルダで

手遊びをするあなた。





そんなあなたを見て僕はホッとした。






ヨンジュニヒョンから付き合うことになったと、

報告を受けたとき

正直すごく心配したし、完全な賛成はできなかった。






だけど、大切にされてるっていうのが

僕から見てもわかるから

やっぱりヨンジュニヒョンでよかったと思う。

涼しいところを割り当てられた人と、

そうじゃない人。




バイト代はせいぜい時給50円の差。

こっちを向いたあなたの耳には

可愛らしい小さなハートのピアスが光っていた。

ヨンジュニヒョンがプレゼントしたすずらんと

僕があげたチューリップを

あなたは好き好んでつけてたけど、

今日はハートなの？？

なんていえば、

あなたは嬉しそうに笑った。




かわいいね、あなたは。

惚気かよ。

スビニヒョンとのデートなんて

大体あなたの話でたまにヨンジュニヒョンの話。



デートというよりも" あなたについて語る会 "

のほうがよっぽど正しい。

この前あったときに

スビニヒョンに言ったこと。







カン テヒョンが

同じ大学に在籍してるって話。







まだ遭遇してないけど、

いつ遭ってしまうか、わからない。







そりゃ、それなりにでかい大学だけど

テヒョナはきっと文系だし、

カイも一緒にいたからなおさら厄介。






テヒョナにバレなかったとしても

カイにバレるかもしれない。







カイに口止めすればいいかもだけど

ポロッといいそうなんだよなぁ、。

そんなことを考えてるとは

つゆ知らないあなたは

僕の顔をのぞきこんでくる。





眉を下げて心配そうな顔をして。

笑うあなたが愛らしい。

きっとヨンジュニヒョンもスビニヒョンも

この笑顔が守りたいんだと思う。






それは僕も同じだし。







やっと、トラウマから立ち直れそうなあなたに

テヒョナと会わせるわけにはいかない。