第31話

31.
846
2020/05/09 16:12
You
You
え…い、今なんと…
グク
グク
だから俺と寝ろって言ってんだよ
2回も同じこと言わせるな
You
You
ね、ね、寝ろ、とは
グク
グク
そのまんまだ、俺とベッドで…
You
You
お、お断りします!
グク
グク
は?
You
You
そ、そんな事出来ません!
グク
グク
これは命令だ
俺の快適な睡眠のためにメイドなら一緒に寝るくらいするべきだろ
You
You
うぅ…
グク
グク
それに、
You
You
グク
グク
それに、じぃやならもっと褒めてくれる…
You
You
へ?
グク
グク
もっと嬉しそうにしろよ、俺が褒められたんだぞ、じぃやなら頭だって撫でてくれる
グク様は子供の頃のまま時計の針が止まっているみたい
数日前のグク様からは想像がつかないな、こんな姿
グク様のこんな姿は心を開いた人にしか見せないのかな
そう思ったら何故か嬉しくてグク様が愛おしかった
私が手を伸ばすとそれに合わせてしゃがむグク様
撫でやすい位置に来た柔らかい髪を撫でる
You
You
グク様は凄いです、とても立派です
グク様のお父様もきっとグク様の事を信用してくれているはずです
私がグク様の頭を撫でながらそう言うと
しゃがんでいたグク様が立ち上がり
今度はわたしの頭をグク様が撫でた
グク
グク
お前もよくやった
そう言って笑った
You
You
ッ//
頭の上に乗せられた大きな手に、無邪気な笑顔
私の心にビリビリと電流が走ったみたいだった
その正体を突き止めるのはダメだと脳が早急に指示を出す
それでも心は脳を無視して痺れるような電流を流す
ダメ
これに気づいてしまったら私はもうここには居られないから
You
You
グク様…
グク
グク
さすが俺の専属メイドだ

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