先生の合図でみんなが一斉に立ち上がる
今日も学校という名の地獄がやっと終わり、天国がやってきた!
って思ったんだけど今日はそうでもないみたいだ
狸葉津が楓の所へ向かおうとする俺を呼び止めた
なんか初めてあったときみたいだな...違うところといえば狸葉津が少し殺気立ってることか?
俺は黙って狸葉津について行った
すると連れて来られたのは告白勝負をした体育館
無視かよ...
わざわざあの事を思い出させてくれなくてもいいのに...未だにこいつの目的が読めん...
おもちゃって...俺はどういう目で見られてたんだよ...
俺はわざと意地悪く言う
狸葉津はそう言うと俺の真前まで来る
認められる事ができる?なんのことだ?
頭いいだろ?運動も俺ほどじゃないけどできるだろ?人間の観点から言うとイケメンだろ?
そう言って狸葉津は深いため息をついた
俺が後ずさると聞き慣れた声が響いた
振り向くとやっぱり楓
どこに行くかは言ってないはず...
とそこに菜瑠もいた
こいつ、さっき何してんの?とか言わなかったっけ?
おーつまり、最初っから見てなのね...でも”楓の彼氏”って響きは悪くないからよしとしよう
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。