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第16話

婚約者
竹竺 狸葉津
俺の婚約者だよ
そう笑って言った
野山 楓
え?
婚約者って...あれか?
あの大人になったらつがいになる約束をした人ってやつだよな?
獣獅野 狼眞
婚約者?
竹竺 狸葉津
うん
狸葉津はなにも気にしていないように笑う
野山 楓
狸葉津くん...婚約者ってどういうこと?
楓はひどく動揺しているみたいだった
声が震えているし、座り込んだまま動こうとしない
竹竺 狸葉津
どういうことって言われてもね...俺が小さい頃からいたんだけど..知らなかった?
野山 楓
そんなの..知ってるわけないよ...
獣獅野 狼眞
狸葉津、なんで楓に言い寄ったのか話してやれよ
俺はじれったくなって狸葉津をうながした
竹竺 狸葉津
いいよ、話をはやく進めたいしね
それから狸葉津は楓に俺が聞いたことをそのまま話した
話をするにつれて楓の顔が青ざめていった
野山 楓
つまり..仕事のためにこんなことをしたってこと?
竹竺 狸葉津
そうだね
狸葉津はなにも悪気がないように肩をすくめた
野山 楓
そんっな...
竹竺 狸葉津
俺は別に君のことが好きなわけではない
竹竺 狸葉津
俺にはかわいい婚約者がいるからね
狸葉津はうなだれる楓に冷たく言い放つと教室に入って行った
野山 楓
う、うわぁぁぁぁぁ
残された楓はそのまま泣き出した
獣獅野 狼眞
楓...
俺はすぐさま楓に駆け寄った
獣獅野 狼眞
大丈夫か?
野山 楓
大丈夫そうに見える?
楓は涙で赤くなった目で俺をにらみつけた
獣獅野 狼眞
...ごめん
野山 楓
なんでぇ..なんでぇぇ
楓はまた泣き出す
俺のことなんか眼中にないみたいだった
俺は少し楓を見つめたあと
ギュ
やさしくだきしめた
野山 楓
!?
野山 楓
ちょっとなにすんの!?
獣獅野 狼眞
強がんなよ
獣獅野 狼眞
気が晴れるまで泣け
俺は楓の顔を見ずにつぶやいた
そしたら楓も緊張がとけたのかそのまま俺の腕の中で泣き出した
野山 楓
うわぁぁぁぁぁん
大丈夫、楓は俺が幸せにする
獣獅野 狼眞
...なんてこと言えねぇけど..
そうつぶやいて俺をもう一度腕に力をこめた
今度は二度とはなすまいと