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第5話

君の居場所
獣獅野 狼眞
さーってと!
獣獅野 狼眞
これからどうすっかなぁ...
あの人間を探すにしても手がかりがない
獣獅野 狼眞
どうしたもんかねぇ...
考えながら歩いていると旅館が見えた
獣獅野 狼眞
旅館...人間が泊まるっておやじが言ってたっけ...?
俺はあのときのおやじの言葉を思い出した
狼夜
なんかな
狼夜
書くものがあってそこに名前を書くそうだ
狼夜
そうしたらそこにしばらくいれるらしい
狼夜
なんで人間はそんなめんどくさいことをするんだか...
名前...
獣獅野 狼眞
よし!
獣獅野 狼眞
いいこと思いついた!
俺は1番近い旅館に向かってかけて行った
獣獅野 狼眞
こんばんはー!
旅館の人
こんばんは
旅館の人
あれ?君ここに泊まってたっけ?
獣獅野 狼眞
いやちがうよ
旅館の人
ん?じゃここの人?
旅館の人
見かけない顔だねぇ...
獣獅野 狼眞
そんなことより、おじさん!
旅館の人
ん?
獣獅野 狼眞
今まで泊まっていた人の名前書いてあるやつ見せてくんない?
旅館の人
え?おかしなやつだねぇ...
獣獅野 狼眞
お願い!!
俺はおじさんの目をじっとみつめた
そしたらおじさんはにっこりしてうなずいてくれた
旅館の人
いいよ、少しだけならね
獣獅野 狼眞
ありがとう!おじさん!
おじさんは一つ本って人間が言っていたやつを持ってきた
旅館の人
はい、どうぞ
獣獅野 狼眞
ありがとう!
俺は10年前のページに素早く目を通す
確か名前はか”かえで”って言ってたはず...
獣獅野 狼眞
あ...
俺はその時あることに気づいた
獣獅野 狼眞
俺ひらがなってやつはがんばって読めるようになったけど...
獣獅野 狼眞
漢字ってやつはまだ読めないやつがあるんだった!!
旅館の人
漢字、読めないのか?
獣獅野 狼眞
ちょっとだけ...
おじさんは俺をまじまじと見て...
旅館の人
君何歳?
獣獅野 狼眞
ん?人間でいうと...16歳
旅館の人
16!?
旅館の人
なのに漢字読めないのかい?
うっ
獣獅野 狼眞
うるさいわ!
だってもともと狼だったんだからしかたないだろ!?
旅館の人
おかしなやつだな...
獣獅野 狼眞
おじさん!かえでってやつ探してくれない?
旅館の人
え?かえで?
獣獅野 狼眞
うん!
旅館の人
いいけど...
おじさんが本をパラパラとめくる
旅館の人
この子かい?
おじさんは”野山 楓”とたどたどしい字で書いてあるところを指さした
獣獅野 狼眞
たぶん...
獣獅野 狼眞
写真とかない?
旅館の人
うーん...
おじさんは額に眉を寄せて考えている
やっぱ無理なのかな...
そんな弱気なことを考えた
いや、ここまできたんだ!あきらめてたまるかってんだ!
それにここであきらめたらおやじ達に笑われちまうし...
何かないかあたりを見わたす
獣獅野 狼眞
!?
するとあるものが目にうつった
獣獅野 狼眞
この絵..いや写真...
旅館の人
あぁ、その写真は10年前に泊まってくれた方が撮ったものでね
旅館の人
記念に飾ってあるんだよ
獣獅野 狼眞
この子...
俺は真ん中に写っている小さな女の人間を指差した
旅館の人
えっと...あ、そうそう楓ちゃんだったかなぁ...
かえで!しかもこの顔は...あの子だ!!
獣獅野 狼眞
おじさん!この子だよ!俺が探してたやつ!
旅館の人
楓ちゃん?知り合い?
獣獅野 狼眞
まあね
獣獅野 狼眞
ねぇこの子どこに今どこにいるか知らない?
旅館の人
住所なら記録が残っているけど...
旅館の人
個人情報を教えるわけにはいかないよ
獣獅野 狼眞
そんな...
獣獅野 狼眞
お願いします!!
旅館の人
!?
俺はおやじから習った人間が困った時に使う最終手段”どげざ”を使った
旅館の人
何やってんの!?顔上げて!
獣獅野 狼眞
だったらその子...楓がどこにいるか教えてください
旅館の人
それは...
獣獅野 狼眞
俺はどうしてもそいつに会いたいんです!!
旅館の人
それでもねぇ...
獣獅野 狼眞
お願いします!昔の助けてくれたお礼がしたいんです!
おじさんはしばらく黙って...
旅館の人
特別だよ
しぶしぶうなずいてくれた
獣獅野 狼眞
ありがとうございます!!
その子...いや楓は”とうきょう”という場所にいた
獣獅野 狼眞
ありがとう!おじさん!
獣獅野 狼眞
俺とうきょうに行くよ!
旅館の人
そうか
旅館の人
いつ行くの?
獣獅野 狼眞
今から!
旅館の人
え!?
おじさんは驚いている
そんなに驚くことはないんだけど...?
旅館の人
君...何で行くの?
獣獅野 狼眞
え?走って?
旅館の人
はぁ!?
またも驚いている
旅館の人
さすがにそれは無理だよ
獣獅野 狼眞
なんで?
旅館の人
なんでって...ここから東京までどれくらいあると思ってんの?
獣獅野 狼眞
えっと...
獣獅野 狼眞
ちょっと遠い?
旅館の人
そんなんじゃない...
旅館の人
新幹線とかで行かないとだめなんだよ
獣獅野 狼眞
新幹線?あぁあのめっちゃ速いやつ?
旅館の人
あぁ
獣獅野 狼眞
なんかあれ”おかね”ってやつがいるんでしょ?
旅館の人
あたりまえだよ
獣獅野 狼眞
じゃあ無理だよ
旅館の人
え?
獣獅野 狼眞
だって俺おかねないもん
旅館の人
ご両親は?
獣獅野 狼眞
おやじがいるけど...今までそんなん使わなかったし
旅館の人
え!?
旅館の人
こんなこと聞くのはおかしいけど...君本当に人間?
獣獅野 狼眞
...
あーもう、もういいや!
獣獅野 狼眞
ついさっき人間になったよ
旅館の人
え?
獣獅野 狼眞
俺はもともと狼だからね
そう言って隠していたしっぽと耳を出す
おじさんはぎょっとしている
まぁ、そうなるよね...
旅館の人
信じがたいけど...
旅館の人
その耳としっぽは偽物じゃなさそうだし...
獣獅野 狼眞
偽物のわけないだろ?
旅館の人
本当に...
獣獅野 狼眞
だから俺はもう行く
旅館の人
え!?
獣獅野 狼眞
遠くても、すごく時間がかかるとしても
旅館の人
分かった
獣獅野 狼眞
ん?
旅館の人
新幹線代や東京での家などは私が用意しよう
獣獅野 狼眞
え!?
旅館の人
君の情熱に感動したよ
はい?
旅館の人
狼だということを信じたわけではないが、私も君に協力したいと思ってね
獣獅野 狼眞
本当!?
旅館の人
あぁ
旅館の人
でもまたこの旅館に来いよ!
獣獅野 狼眞
うん!
そのおじさんは仲山 兎羽矢なかやま とうや というらしい
仲山さんにもらった新幹線のチケットを握りしめて俺は君のいる場所に今向かおうとしていた
獣獅野 狼眞
待ってろよ!楓!
その名前がすごくなつかしく感じた