第59話

第7話
212
2022/02/02 10:54
体のどこかが痛いのかと、尚哉は心配そうに彰良を覗く。
深町尚哉
...先生?
高槻彰良
...........深町くん...。
下を向いたまま、体を尚哉の方へ近付ける。
そしてこう言った。
高槻彰良
............嬉しいっ!!
深町尚哉
......っえ?
高槻彰良
深町くんっ!
君そんな事を考えていたんだね!
嬉しいよっ!そんなに僕のことが
大好きなんだよね!?大丈夫!!
僕も君のこと大好きだからね!!
いきなり抱き付いてきたと思ったら、こんな事を言われる。
今の彰良は、まるで甘えてくる大型犬のようで、昔飼い主であった尚哉も懐かしく思えた。
とりあえず、抱いたまま飛び回る彰良を止める。
深町尚哉
たっ、高槻先生っ、あの、一回止まりましょう...あの、今から、任務行かないといけないので.....。
高槻彰良
任務?
にょっ、と白い顔を出した彰良。
少し縮んだせいか、とても可愛い見えるのは気のせいだろうか。
深町尚哉
はい。勿論、先生も来てもらいますよ。
とは言っても、ただ箱に入っているだけ
ですけどね。
高槻彰良
え、僕は箱に入っているだけ?
深町尚哉
そうです。それだけでいいんです。
高槻彰良
...僕、深町くんに負担かけてない?
ただ入っているだけなんて.....
申し訳ないよ。
深町尚哉
何かあったら困るのは俺です。
俺に迷惑かけたくないのなら
箱に入ってて下さい。
高槻彰良
うっ、そんな事言われたらねぇ...。
まずいなぁ、そんな表情を浮かべて尚哉から手を離した。
深町尚哉
というか先生、近いです。
ベシッ!
と、嫌な音がした。
高槻彰良
ちょっ...痛い。あの深町くん。
さっき叩いたところから
なんか嫌な音がしたんけど.....。
深町尚哉
先生は鬼でしょう、なら問題ないです。
高槻彰良
そうだけれども
加減はしてくれないかな...?
竈門炭治郎
そうだぞ!
先生にそんな事はしてはならない!
難波要一
そうだ深町!高槻先生に失礼だ!
深町尚哉
炭治郎から難波まで...って難波!?
高槻彰良
いつから居たの...(・・;)

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