今回も前回同様少々大人向けです。ご注意ください。
俺はヘロインの顎を持ち上げ小さな薄い唇に口付けをした。
最初は触れるだけの優しいキスだったが、角度を変えながら段々と深い大人なキスへと変えていく。
『んっ…ふ…んん』
甘い吐息を漏らすヘロインに欲情した俺はブレーキなどとうに忘れていた。
苦しくなったのかヘロインは俺の胸を弱々しく叩く。
『はあっ、はぁ…』
上気した頬。はだけた服から覗く胸元。甘く蕩けた顔。全ての要素が俺を煽る。
俺の腕の中にいるヘロインを見つめる。
肌と肌とが密着した状態。
俺の胸元に当たる柔らかな膨らみから彼女が生きているという証拠を感じ取ることができた。
暫く見つめているとヘロインは不思議そうに首を傾げた。
『…つづき……しないの?』
ああ、可愛い…これは煽ったヘロインのせいだ。
若しくは俺も酒が回ってしまってるんだ。
…そうだ。全て酒のせいにしてしまおう。
ね「…嫌だって言っても止めてやらねぇからな…」
俺はヘロインを押し倒し、覆い被さる。
カラン。と溶けて小さくなった氷が音を出す。
せっかく入れたのに勿体無い。とか
明日は二日酔いになってしまうだろうか。だとか
今の俺にはそんな事を考える余裕なんか無かった。
…そもそもなんでヘロインは家を飛び出したんだっけか…。
まぁ…いっか。
俺はヘロインの服に手をかけた。
end
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!