あなたside
あれから2年ぐらい経った
私は中学1年生になった
学校に行ってないけど
形だけ入学した感じ
この日に、私たちにとって
とっても大きな出来事が起きた
それを私が知ったのは阿部ちゃんの口からだった
阿部「あなた!俺らグループ組めることになったよ!」
『本当に!』
阿部「本当に!」
『やったぁぁぁぁ!!!』
『みんなとずっと一緒にいられる?』
阿部「もちろん!何かあったらちゃんと言うんだよ?」
『うん!!』
本当に嬉しかった
心の底から喜んでた
私もみんなも
小学校からの唯一の友達も
頑張ってきてよかったって思えた
でも、私のことをよく思ってないやつ
そう、Jr.の1部と、新しいお父さんとその子供たちは
嘘のファンレターに、アンチを書いたり
カッターの刃を入れたり嫌がらせをするようになった
実際、カッターで怪我をしたこともある
あれは痛かったなぁ笑
2年前から私は誰もいない時にしか家に帰らなくなった
特になんも用はないんだけど
お母さんに少しのお金だけ置いて家を出る
そのお金は新しいお父さんの競馬代になっていたって
何年か後に聞いてものすごい腹が立った
とにかく嬉しかったのに
それがきっかけで悪いことも増えていった
それももちろん阿部ちゃんにも誰にも言わなかった
でも、2年前みたいにならないように
必死に頑張って、
みんなに笑顔を振りまいたんだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。