第34話

episode.32
1,346
2020/04/19 02:53
あなたside



『なんかそー思っただけです』




阿部先生のこと苦手なはずだったのに


正直いって今私は阿部先生のこと苦手じゃない



阿部「ほらあなた、着いたよ」


阿部「あなたはこの部屋使って」


阿部「元々妹が使ってた部屋、妹もう結婚していないから」


『ありがとうございます』


阿部「それでちょっと今から教師に戻るんだけど」


『はい』


阿部「とりあえず警察に届けるから詳しく聞いても大丈夫??」


『は、い』


阿部「どーしたら落ち着いて話せそう??」


『手、』


阿部「え??」


『手握っててもいいですか』


阿部「…いいよ、はい」


『ありがとうございます』







全部、全部話した



泣きそうになって言葉にならない時も



何も言わずに待ってくれて



ついに泣き出した時もおちつかせてくれた





阿部「おっけえ、ありがとう、」


阿部「で、こっから俺あなたの兄の友達ね」



阿部「どこ触られた??」



『腕、とか、』


私が触られたって言ったところを、


落ち着くように撫でてくれる、



阿部「他は??」


『口、とか??』


阿部「口、?」



『キス、されたんで、』


阿部「…」



阿部「キスは俺には出来ないけど、」





そう言って親指で唇をなぞって、




「とりあえず、お風呂入っといで??」













心臓が痛いです













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