辰哉「わ、お前らまだ起きてたの?」
1番最後にお風呂に入ったふっかが出てきて
私たちに言った
康二「ふっかさんあなたがなぁ」
辰哉「あなたなんかあったの?」
康二「元気ないねん、話聞いたって」
辰哉「おう、わかった。じゃあお前ら寝ろ」
何故か嬉しそうなふっか
そんなふっかに手招きされて
お部屋に入り込んだ
辰哉「なに、どうしたの?」
「ふっかってさ、体売ってる女汚いと思う?」
いきなりの質問にびっくりしたのか
そのまま固まってしまった
辰哉「えっと、どういうこと?」
「そのまんまだよ。汚いなって思う?」
辰哉「俺はさ、そういう人はすげぇなって思うよ。もしあなたがそういう仕事してても汚いとは思わないかな」
そう言って優しく笑った
「ふっかって優しいね」
辰哉「あなたは特別だよ」
なんて言って頭を優しく撫でてくれた
辰哉「んで、次も呼ばれちゃったの?」
私の顔を覗くように聞いてきたふっか
その問いに涙を流しながら頷いた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!