「ねぇ、翔太?」
翔太「やだ。絶対行かない」
「いや、私が行かなきゃいけないんだって」
そう言うと何やらびっくりした顔でこっちを見る
翔太「働くとこ決めたの?」
「違うよ友達と会うの」
翔太「友達って?龍ちゃん?」
「違う、樹」
翔太「じゅり?」
「うん」
翔太「ふーん」
なぜか素直に離してくれたので
そのまま出かける準備をする
「あ、翔太ちゃんと行くんだよ?」
翔太「うん、いくー」
翔太も翔太でちゃんとお仕事に行く準備をして
なぜか一緒に家を出た
「いってきます」
翔太「いってきまーす」
ラウ「え!あなたちゃん今日はお迎えは?!」
「ちゃんといくよー」
そうラウちゃんに言ってから玄関を閉めた
翔太「駅まで手繋ぐ」
そう言ったかと思ったらグイッと私の手をとり
私の1歩前を歩き始めた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。