下におりると氷を顔に当てて上を向いてる蓮
「っ、どうしたの?!」
思わず駆け寄ると
蓮は閉じてた目を開けた
蓮「泣かないで」
そっと手が顔に触れて
蓮が力なく笑った
蓮「たぶん、あなたのほうが痛いでしょ」
そう言って翔太の印を指でなぞる
蓮「上書きしたいって言ったらいや?」
その言葉に首を横に振る
蓮「そこは否定しろよ」
ふへへ、と笑ってまたソファーに沈んだ
「蓮」
蓮「だいじょーぶ」
安心させるように笑顔を見せて
私の頭を撫でる
ラウ「え!また泣いちゃったの?!」
慌ててラウちゃんが駆け寄ってきて私を抱きしめる
ラウ「あー。めめか」
蓮「なんだよ」
ラウ「あなたちゃん泣かされてばっかで大変だね」
よしよしって子供をあやすみたいに私をあやす
そんな姿を見て蓮がいつもみたいに笑った
蓮「いてぇーっ」
頬をあげると痛いみたいで
また氷をほっぺにくっつけた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。