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第4話

4,私の視察
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2022/12/30 13:30
コンコン
ドアのノックの音が鳴る。
ヒナイチ
吸血鬼対策課ヒナイチだ
ロナルド
おう。来たかヒナイチ。
ロナルドさんがこの前の吸血鬼対策課の人と話している声が聞こえた
私はと言うと‥‥
ドラルク
ここはこうして、あとはこうだ。
あなた
あっ本当だ‼︎ドラルクさんすごいですね‼︎
ドラルク
当たり前だろうッ‼︎私はこのゲームを極めているなだからな‼︎
ドラルクさんに【エイジオブヴァンパイア】と言うゲームを勧められ一緒にやっている
ドラルクさんはゲームの教え方が本当に上手だ。
普通のチュートリアルよりもわかりやすい説明をしてもらったおかげで難関も突破できた。
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ヒナイチ
それで、あの吸血鬼は何か人心害のあることを口にしたりしてないか?
ロナルド
そんな事ねえよ。あなたはあのバカと違って大人しくていい子だからな。
ロナルド
物覚えも早くて手伝いとかよくしてもらってるしよ。本当に助かってるぜ
俺はヒナイチにそう答えた。
するとヒナイチは俺を見て嘘はないと感じたのか、次の質問にうつる。
ヒナイチ
そうか‥なら最後の質問だ
ヒナイチ
吸血鬼的本能の現れ‥‥人に害を与えるなどはしてないか?
ロナルド
んな事してねえよ。今の所はな。だがあなたにそんな本能が現れることは多分ないと思うぜ
ヒナイチは俺の目を見ると軽く頷いて微笑む。
ヒナイチ
そうか。わかった。ではその吸血鬼と話をさせてくれ。
ヒナイチ
これで今日は終わるつもりだ。
ロナルド
おう、わかったぜ。
そう言って俺はドラ公たちのいる部屋に向かう
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ドラルク
あなたくんは本当に物覚えが早いな!私でも倒すのに苦戦したボスをあっさり倒してしまうとは‼︎
あなた
いえ、ドラルクさんの教え方が上手かったおかげです‼︎
ドラルク
その上いい子とは‥‥あの暴力ゴリラのロナルドくんにも見習って欲しいものだ。
ジョン
ヌー!
そんな事を話しているとガチャリとドアが開く。するとドアからロナルドさんが入ってきてドラルクさんの方に向かっていく。
ロナルド
さっきから聞こえてるんだよクソ砂ぁぁぁ‼︎‼︎
ドラルク
うわぁぁぁぁぁぁぁ‼︎
ジョン
ヌー‼︎
ロナルドさんはいきなりドラルクさんにアングルホールドを喰らわせる。その後、次の獲物はお前だと言いたげな顔でこちらを見つめる
あなた
えっ‥ご‥ごめんなさい‼︎
ロナルド
いや、あなたとジョンはいいぜ。そうだあなた、吸対の奴がお前と2人で話がしたいらしい。
あなた
わ‥私と?
ロナルド
あぁ、行ってくれないか?
あなた
わ‥わかりました!
そう言って私は事務所の方に向かって行った。
ロナルド
さて、お前は俺とプロレスごっこやろうぜ??
ドラルク
NOTプロレスごっこ!!NOTプロレスごっこぉぉ!!
ロナルド
拒否権はねぇよ‼︎
ドラルク
ラリアットは嫌‼︎あっ!砂ぁぁぁぁぁ‼︎
ジョン
ヌ〜!
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あなた
‥‥‥‥
ヒナイチ
‥‥‥‥
緊張する。吸血鬼対策課の人と2人きりの空間。
あなた
あ‥あの‥
ヒナイチ
貴様が例の吸血鬼だな?
こちらが口を開こうとすると彼女が口を開く。
彼女の質問に答える。しかし彼女は顔色を変えずにこちらを見る。
ヒナイチ
そうか。では3つ程質問をしよう。
あなた
質問‥?
ヒナイチ
簡単な事だ。3つの質問に答えればいいだけだ。
あなた
わ‥‥わかりました。
私は恐る恐る彼女の質問を聞く。吸血鬼対策課と聞くとやはり威圧を感じる。
そんな事を考えていると、彼女は口を開いた。
ヒナイチ
一つめの質問だ。
ゴクリと息を飲み込む。
彼女の顔色が怖く感じ身構えをする。
ヒナイチ
貴様が吸血鬼になった日を聞かせてくれ。
あなた
私が‥‥吸血鬼になった日‥
あなた
1週間前です
ヒナイチ
‥‥‥‥そうか。
彼女は顔色を変えず、職場の面接官のように真剣な表情をしながらメモを取る。
ヒナイチ
次の質問だ。
ヒナイチ
二つめ、過去に吸血鬼として人の血を吸血したことはあるか。
あなた
ないです‼︎‼︎‼︎
その質問に対し私は慌てて即答をした。
確かに吸血鬼は人の血を好んで飲む。だが私は血を飲んだことがない。
じゃあいつもどうやって栄養補給してるのか、それに関しては、いつも牛乳で補給している。
話が逸れたが、私は二つめの質問に答えた。
吸血鬼対策課の人はまたもや顔色を変えていない。
ヒナイチ
そうか。では最後の質問にしよう。
あなた
わかりました。
ヒナイチ
最後の質問だ。
私はゴクリと唾を飲み身構える。
ヒナイチ
ドラルクのクッキーの料理は美味いか?
あなた
‥‥?
あなた
え‥い‥今なんと‥??
ヒナイチ
もう一度言うぞ
ヒナイチ
ドラルクの料理は美味いか!?
先ほどまで真面目な質問をされていたのにいきなりこのような質問を出され頭が困惑した。
彼女の目は先ほどの面接官のような目からキラキラと輝く子供のような目に変わっている。
あなた
え‥‥は‥はい。美味しいですよ。
ヒナイチ
だろうな!!ドラルクの料理はすごく美味いんだ!!!
ヒナイチ
あれを毎日食べられるなんて最高だろう!
あなた
えっ‥そ‥そうですか!?
ヒナイチ
当たり前だ!!
ヒナイチ
ドラルクの作るクッキーもプリンも全部うまい!!
あなた
ドラルクさんの料理というよりドラルクさんのデザートですね。
そして彼女ははっとし、また面接官のような表情になる。
ヒナイチ
すまない。話が逸れてしまった。
あなた
随分と逸れましたね
苦笑いしながら彼女を見る。
ヒナイチ
これで視察は終了だ。私は行かせてもらう。
立ち上がるとロナルドさんたちのいる部屋に向かいながらそう述べる
ヒナイチ
ロナルド。視察が終わったぞ。
ロナルド
おう。わかった。
そう言い私もこちらに来る。
すると彼女の目が光口から涎が垂れているのが見えた。
彼女の視線の先にあるものは、ドラルクさんの作ったクッキーだ
ドラルク
おや、ヒナイチ君、私が昨日作ったクッキーが食べたいのかね?
ヒナイチ
い‥一枚だけ‥!!
そう言いドラルクさんはヒナイチ‥という人にクッキーを一枚渡す。
するとヒナイチさんはクッキーをすごく美味しそうに食べて行った。
ヒナイチ
こんな物作って‥!また私をはぐらかそうと‥!
ドラルク
君が勝手に食べてるだけだからな?
ロナルド
とりあえずヒナイチ、もうそれ全部持って帰っていいから帰ってくれ。
ドラルク
まだあなたくんが食べてないだろう‼︎
ロナルド
おう、そうだったな、なら全部ここに残して帰れ
ドラルク
君は1か100しかないのか?
あなた
あ、全部持って帰って大丈夫ですよ。
ドラルク
ほら君のせいであなたくんが遠慮しちゃってるじゃないか‼︎
ロナルド
え、なんかごめん‥
ドラルク
全く、とりあえずヒナイチ君、半分持って帰っていいから‥‥って全部食べちゃってるこの子‼︎
ヒナイチ
はっ‥!私は何を‥!
ロナルド
うわーっ‼︎俺とジョンとあなたの分がぁぁぁ‼︎
ドラルク
私の分は!?
ジョン
ヌー!
あなた
ふふっ‥‥あはははっ‼︎
ロナルド
あなた??
あなた
いや、この場にいるのが楽しくて!
あなた
私、こんなに笑ったの久しぶりで‥!
こんなに笑ったのは久しぶりだ!
この1週間、私は家族のこととかもあってあまり上手く笑えなかった。
だけどこんなに笑えたのが楽しくて仕方がない。
そんな私を見るなり、ドラルクさんは顎に手を当てながら考えるように私を見つめた。
ドラルク
‥‥確かに私もあなたくんが笑ってるのは見たことがないな。
ロナルド
俺もねえな。
ロナルド
よし、ドラ公、もっとクッキー作ってこい。
ヒナイチ
そうだぞドラルク。あなたを笑わせるためだ。
ドラルク
君たちが食べたいだけだよね??
あなた
私もドラルクさんのクッキーが食べたくなりました!
ジョン
ヌ〜!
ドラルク
ま‥まぁ、そんなにいうなら作ってきてやろうじゃないか!
ヒナイチ
ハート型を作ってこい!
ドラルク
わかってるよ。
そうして私達はこの後ドラルクさんが作ったクッキーを食べながら雑談をして過ごした。
数分後、そろそろヒナイチさんが帰る時間となってしまった。
ヒナイチ
では私はこれで失礼するぞ。
ロナルド
おう。じゃあなヒナイチ。
ドラルク
ヒナイチ君がドアから出て行くの久しぶりに見たぞ。
ヒナイチ
う‥うるさい!
あなた
ヒナイチさん。ありがとうございました!
ヒナイチ
あぁ、結果は明日この事務所に送る。
ヒナイチ
それまで待っていろ。
ロナルド
おう!じゃあな!
こうしてヒナイチさんと別れた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー‥‥‥
ちなみに結果はと言うと‥‥。
ドラルク
あなたくんも私と同じ危険度ミミズかと思いきやCなんだな。
ロナルド
まぁあなたは今後何があるかわからないしな。
ジョンと眠っているあなたくんを見ながらロナルド君とそう話していた。
確かにこの先あなたくんに何が起こるかわからない‥。
危険な能力に目覚めてしまうかも?精神を病ませて人間襲ってしまうかも?
そう考えるだけで私の背筋は凍った。
ロナルド
そう言や、お前の視察と一緒にあなたの視察の担当はヒナイチらしいからな。
ロナルド
多分今後来る頻度が増えると思うぜ
ドラルク
あのクッキーモンスターの来る頻度が増えるだと‥!?
ロナルド
クッキーモンスター‥‥は否定はしねえけどよ。
私はあなたに近づいてそっと頭を撫でた。
今後君に何があろうとも。決して私たちが止めて見せよう。
吸血鬼退治人(ヴァンパイアハンター)のロナルドくんと、高等吸血鬼(ヴァンパイアロード)である私が、
もう君の事は見捨てないからな。

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