第26話

助けに来て…
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2018/11/08 08:57
あなたside

男に、何か薬を嗅がされた。

頭が朦朧としてきて、体を起こせなくなった。


でも、完全に意識を失ったわけじゃない。

どうせなら、なにもかも忘れてしまいたい。


そう思って、床に寝転がって目を閉じた。


が…
誘拐犯
おいおい、寝てしまうには
少し早いぜ。
あなた

なっ…

声を出して気づいた。

痺れていてうまく声を出せない。
誘拐犯
これで、叫んでも意味がない。
あなた

な…に…を…

誘拐犯
お前の母親は、お前をどうしてもいいと
言っていた。

俺の、ストレスを発散するのに、ちょうど
いいってわけだ。
男は、そう言うなり拳を振り上げた。

その後、何回殴られただろうか。


私は、耐えきれなくなり、自分の舌を噛み切ろうとした。
誘拐犯
おっと!
そんなことさせねぇ。
読まれてしまった。


もっと強く殴られて、私は意識を手放した。

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