シャークん視点
シャキン、ジャキン、…ポタッ、ポタ…
今日も今日とて、俺は自分を斬る。
ん?なんでかって?そりゃああなたの為。
あなたに構ってほしいから、
あなたに愛してほしいから。
斬ったって変わらない?んな訳ねーだろ。
変わってるから、やめてねーんだよ
なぁ?あなた♡?
もっと、もっとさ…傷付けたら愛してくれんの♡?
ガチャ、)…マズい、あなたが部屋に…刃物、隠さねーと…
こんな言い訳通用するはずねぇ、心ん中では知ってる。
知ってても、今の頭じゃ到底行動には移せそうにない。
思わず、腑抜けた声を出す。
いや、だって今の明らかに俺に非があるじゃん。
「違くない」その言葉を既の言いかけで止める。
別に間違ってないからだ。
ただ少し、趣旨が違うだけ。
謝んな、俺も俺だから。
言葉が、もう、ない。
本当に、アイシテクレルヨネ?
なぁ?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!