春、
俺は春が大好きだ
新しい何かが起きる予感がするから、
あ、あれは...
少し駆け足になり彼女へと近づく
そして思いっきり背中を叩く
こいつは春妃、
1番と言っていいくらい仲のいい女子
そして俺が密かに思いを寄せている相手だ
後ろから追いかけてくる春妃をみて
笑う。
そんか毎日が楽しい。
長い長い校長の話ってめんどくさい
聞く気にもならない、
ふと横を見ると春妃が
コクコクと眠りに落ちそうな顔をしていた
「かわいい」
そう思った。
すると春妃と目が合った
と、ちょっと遊んでみる笑
春妃の反応は毎回面白くて、
どうしてもおちょくりたくなる。
「はいはい、お世辞ねー」
と、流されてしまったものの
そんなので俺はいっさいめげません
隣の女子にもかわいいとか言ってみる
でもそんなの表面上、
春妃の顔をパッとみると
「誰にも言うのね」
そんな顔をしていた。
クラス表をみると1番最初に目に入ってきたのは
自分ではなく
春妃の名簿。
同じクラスだ
いつもの調子で毒を吐かれる、
内心喜んでくれてたら俺も願ったりかなったりなのにな...。
少し顔を赤くさせながら言われると
こちらだって照れてしまうけど
抑える、
「なわけ」
と、真顔で言われたので
こちらも正気に戻った。
春妃がいたら気持ちがおかしくなりそうだ
俺は今日決めたことがある
それは告白だ、
でも、弱虫な俺はいざ告白しようとすると、面と面では無理で...
と、逃げてしまうんだ。
LINEなんて最低だ。
LINE
普段本人にふざけでしか可愛いなんて
言ったことがないので
だいぶ緊張した。
なかなか返信が来ない...
ここは思いきって言うしかない!
俺も男をだした
ぬぅあ、言うてしまった...。
既読はついてるけど返信が遅くて、
これは失敗だなって思った
う、そ。
嬉しすぎて...でも抑えて、
いつもの俺を保つ
俺何言ってんの?
自分で言ったことが分からなかった。
だって、付き合えないことないんだよ、
前だって1人元カノいたし...
なのになんでこんな事言ってしまったんだ
そして、
自ら俺は望んでいない関係を生み出して
しまいました。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。