第7話

二次会はミンハオのワインで
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2021/01/20 13:28
ホシ
ただいまぁー!あなたー!やはー!帰ったよぉー!

22時、独りリビングでテレビを見ながらボーッとしていると、ドアが開いて大きな声が聞こえてきた。

そしてすぐに、頬の赤いスニョンが、飛びかかるようにして私に覆い被さってきた。

あなた
ちょっとースニョンー…
肩を押さえるが無意味なようで。
ウジ
おい、ホシやめとけー。
ミンハオ
だめだよ、聞こえちゃいない。
ウォヌ
あなた、水かけてみて。
ジョシュア
もう寝てるんじゃない?
ぞろぞろと数人が入ってきて、スニョンへ注意をするが、なんの意味もない。

今日は打ち上げがあったので、全員夜遅く帰ってきたのだ。だから私も、ひとりでリビングでくつろいでいたというわけ。

あなた
あれ?他のみんなは?
ウジ
二次会行ったよ。
ミンハオ
僕とシュアヒョンはここで二次会。
ジョシュア
あなたもこない?エイサの部屋。
あなた
え?いいの?
ミンハオ
勿論おーけー。
ウォヌ
俺風呂入ろ。
ウジ
俺シャワーしてもう寝る。
ジョシュア
よし、あなた行こ?

ジスはそういうと、私に覆い被さったままのスニョンの肩をぐいっと両手で引っ張り、そのまま丁寧にスニョンを床に置いた。

ミンハオに「おいで」と手招きをされ、2人の後ろに続いてミンハオの部屋へ向かう。
ミンハオ
適当に座ってー
お洒落な部屋を見渡しながら、言われた通り空いているところに座る。

ジスは、慣れた顔をして座ると、すぐにスピーカーを触り音楽を流し始める。
ミンハオ
今日はあなたもいるし、レアなの飲もうかな。
部屋にある小さめのワインセラーから赤ワインを取り出すミンハオ。

私、ワインの味の違いわからないのに…と、少し申し訳ない気持ちになる。
ジョシュア
あなたってワイン飲むの?
あなた
いや、嫌いではないけど…白が多いかな?
ミンハオ
飲んでみて。美味しいかもよ。
ジョシュア
はい、チアーズ。
ジスの「チアーズ」で乾杯して、ワインを口にする。
あなた
美味しい。
ミンハオ
良かった。
3人で少しずつ話しながら、静かな夜を過ごす。とても穏やかで、平和な夜。

一本のワインが無くなるところで、今度はもう少し辛めのワインを追加してくるミンハオ。

いいね、と、ジスが親指を立てる。
ミンハオ
僕さ、あなたみたいな子、好きだよ。
あなた
え?
ミンハオ
控えめで綺麗で、かわいいし。いいと思う。
あなた
ははは
ジョシュア
おー、エイサ酔ってるねー。
ミンハオ
んー、そうかもね?
珍しく、酔った様子のミンハオ。いつもより笑顔が多くてよく笑う。

私も少しだけ酔って、なおかつ褒められて少し気分がいい。
ジョシュア
あなたって、控えめじゃないよね?
あなた
はい?
ジョシュア
なんか強そうだけど。
あなた
強そう?
ジョシュア
喧嘩強そう。
ジスを睨みつけると、「ほら」と指を差された。

それでもミンハオは、「かわいいよ」と微笑む。


ちょっと、酔いすぎてるんじゃない?




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