▽垣山 達海 《さとみ》 side
ご飯を食べ終わってあなたは部屋へ戻った。
俺は知っていた。
あなたが頼ってくれようとしてたこと。
でも、
俺たちのせいでいじめられていた。
だから頼れなかった。
それを知ってて俺は何も出来なかった。
謝ろう。
そう思い俺はあなたの部屋に行った。
コンコン
俺は罪悪感で泣いてしまっていた。
すると背中を撫でてくれた。
涙を拭ってくれた左腕に見えたのは、
何回も切り刻んであろうリスカの跡だった。
チュッ
これが俺の意見だ。
▽ あなたside
さとみくんが、
俺のために生きてくれないか?
そう言ってくれた。
嬉しかった。
さとみくんがいる場では泣かなかったけど、
今さとみくんが部屋に戻り自分1人だけになった途端、
涙が溢れた。
ほんとここ来て泣き虫になった。
私、生きる。
もうリスカもしないし、
”死にたい”
なんて思わない。
しねないからね笑
次の日、
案の定私は殴られた、蹴られた、
もちろん皆にバレないように。
残念ながらそれは前までの、昨日までの私だ。
だから今は違う。
殴られる。
でも、殴られなかった。
目を開けるとさとみくんが居た。
それにみんなも、
皆...。
しかもさとみくん彼女って///
もちろんそのあとは先生に皆が報告してくれた、
リーダー格だった数人が退学、他の人は停学で済んだらしい。
その帰り、
久しぶりに皆で帰ることになった。
私はさとみくんをみる、
さとみくんは顔を真っ赤にした。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。