学校へ行く、辛いことだ。学校へ行くくらいなら死んだ方がましなのかもしれない。
キーンコーンカーンコーン
今日も朝から散々だった、理生や琉月が来る前に何回もこかされて何回も殴られた。
痛い。今日のはすごくキツかった。
しかも、昨日リスカしたところを思いっきり殴られて血が滲んでくるほど...。
授業の内容も入ってこない。
頭が働かない。
意識が遠のく。
▽久米 琉月 《るぅと》 side
授業中、隣のあなたがボーッとしていた。
ふと下を見ると腕のところに血がついてた。
これはさすがにやりすぎでしょ...。
あなたって声をかけようとした時、
バタン
あなたが倒れた!!
といい、先生はあなたを背負い保健室へと向かった。
その瞬間クラスの奴らが大声で笑い始めた。
なんなんだよコイツら、クソなヤツらばっか集まってるのかよ...。
近くのやつも僕達に話しかけてきた、
『ざまぁだったな笑』
『あのまま死ねばな笑』
トカ、軽い口調で、そんなこと言うなんてありえない。
キーンコーンカーンコーン
莉犬と僕は心配で保健室へ行くことにした。
ガラッ
ハッと気づいた風に腕を隠した。
何かある、と僕は思った。すると莉犬が、
なんて言うものだから驚いた。
なら血が滲んでたのはリスカの部分を殴られて傷口が開いたんだ。
お願いされてしまったら仕方ないと僕と莉犬は保健室を後にした。
何か僕に出来ることはないのかな...??
▽ あなた side
なんなの 理生と琉月 は、
どうして私の方につこうとするの、邪魔なの、私は死にたいの、味方なんて出来たら死ねない。
味方についてしまったらあんた達もいじめられるんだよ。
たとえ学校でいじめが無くなっても私は家で苦しめられるなら一緒だから、今更なんだよ。
私はなぜか悔しくなって涙がでてきた。
今更なんだよ、遅いんだって、なんであんた達みたいなやつがもっと早く来てくれなかったの。
なんて思ってしまう私はダメなやつだ。
理生と琉月を頼ってしまう前に早く早く死なないと。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。