第10話

騒動
730
2018/03/21 13:50
翌日。


教室へ入ると、やけに騒がしかった。


詩真
ちょっ、あんたやばいよ…!
あなた

へ?やばい…??

友梨香
梨寧が…
あなた

梨寧?が?

梨寧
あなたさん、来た?
訳が分からないうちに、張本人が教室のドアから顔を覗かせる。



梨寧の顔は怒っているようで、私は悟った。
あなた

(昨日のことか…)

面倒なことに巻き込まれたー。


そう思ったが、何も悪いことはしていない。


隠れる必要もないので、堂々と梨寧の前に立った。
あなた

おはよう、来てるけど。
なに?

梨寧
なに?って…!
そんな偉そうにして!
あなた

だって別に、あなたも私より偉い
わけじゃないでしょ?

梨寧
…!いいけど。
今日の昼休み、話があるから。
屋上、来てね。
あなた

はいよー

クラスメイト
え、やばいよ…
クラスメイト
あなた、強えーな笑
静まり返っていたクラスメイト達が再びざわつきはじめる。


そんなことは気にもかけず、席についた。
詩真
あんたさぁ…
あなた

ん?

詩真
さすがだわ笑
あなた

なにが?

友梨香
いや、だってあの梨寧だよ?
めちゃめちゃお嬢様だし、
怒らせたら怖そう…
あなた

お嬢様…?

友梨香
うん、私、小学校同じだったけど
あの子怒らせた子が
学校辞めさせられちゃったとか…
あなた

うぇー…そういうの、下らない。
子どもか?っての。
親の権力チラつかせてさ〜?

友梨香
う…ま、まぁ…ね?
あなた

うざいわ〜…

シルク
口悪いぞ〜?
あなた

ん?あれ、おはよ。

シルク
おはよ、
あなた様はご機嫌が宜しくないようで。
あなた

誰のせいだと思ってんのさ…




騒ぎが収まってから登校したシルクが能天気に話しかけてくる。



いつもは話しかけてこないのに、珍しい…



そう思ったのも、ほんの一瞬のことだったー。

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