橙side
なぁ、愛ってなんなんかな?
愛ってさ偽れるよな
愛ってさ壊れるよな
愛ってさバカみたいだよな
俺が愛されようとしても俺はただの性処理道具
誰も俺を愛してくんない
今日も俺は性処理として使われる
こんな生活もういやだ
いっそのこと抜け出してしまおうか
…………いやダメだどうせ"また"捕まる
俺ってずっとこんなクソみたいな人生送んのかなあ
もう驚きもしない。
完全に慣れてしまった
ドコッ
あいつがゴミ箱を蹴った。
またそんなことやってる
ああ、惨めだなぁ
………………そのまま帰って来なければいいのに
…もしかしたらここの家から抜け出せる…?
ガチャ
行った
行った
行った…!
はやく出よう
はやく…
母さんがいる時はまだ…まだ大丈夫だったんだ
でも…母さんが交通事故で死んでから………
…思い出したくもない
ヒューーーーー
風が強い。
…あぁ、外に出たのはいつぶりだろうか
風が心地よい
こんなにも強いのに
どこへ行こう…
警察?
街?
公園?
…廃工場?
廃工場が1番安全だ。
誰もいない俺一人だけの
でも友達欲しいなぁ…
…………そういえば母さんがくれた羊のキーホルダーがあったような…
ゴソゴソ
可愛いけど少し汚れている母さんがくれた
大事な大事な羊のキーホルダー。
これがあると何故か自然と勇気が湧いてくる。
母さんのおかげかなぁ…
そう自分に言い聞かせると俺は全速力で走った。
だけど体はすぐにバテてしまって、とても走れる状態ではなかった
一般の人よりもない力を足に入れ歩き出した
随分歩いた。
あともうちょっとだ
バン
人通りの少ない道を覗いてみると
!?…
人を…殺してる……
どうしよっ…どうしよう…
選択肢は2個しかない。俺は直に見つかる。
……
このままあの人に殺されるか
まともに動かない足で逃げるか。
どうせなら………殺されてしまおうかな…
もう、疲れたよ……
ビクッ
バレてた…?
怖い……死にたくない…死ぬならアイツを殺してから死にたいッ……
でも何故か俺は涙の1つも出てこなかった
--------------------------------------------------------------------------------
てかまじで話急展開過ぎてやばいな
気にしないでくださいまし……………( ´・ω・`)
おつ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。