「あなたちゃん。お待たせっ」
「あ、遊佐っ、どこ行ってたの?」
数分たって走って戻ってきた遊佐。
遊佐はニッと笑って、
「手を出して」と言った。
言われた通りに手を出すと、
遊佐は私の手のひらになんかを置いた。
「これって…」
私の手の上に置いてあったのは、
会計を通した後の私の欲しかったリボンだった。
「欲しかったんでしょ?」
「えっ…でもっ、いいの?」
「いいよっ」
「ありが…「2人で何してんの?」
遊佐にお礼を言おうとした時、
聞き慣れた声に遮られた。
「あ、由真」
「あ、由真!見てこのリボン!可愛いでしょっ」
「あー、゛可愛い人がつけたら゛、可愛いな」
_____相変わらず遊佐は性格が悪い!
わざと「可愛い人がつけたら」、の部分を強調して言ってきた。
「で。そのリボンどうしたん?」
「由真と違って、優しい遊佐が買ってくれたんです〜」
嫌味っぽく由真に言うと、
何故か由真の顔が一瞬歪んだ気がした。
そして、なんかボソッと呟いた。
「……俺の考えすぎなのか…?」
「えっ?」
よく聞こえなくて聞き返したけど
「あ、別に。」
と流されてしまった。
「やっぱり、由真は遊佐の優しさを見習った方がいいよっ」
「だーかーら、俺より遊佐の方が裏g…ムグッ」
「由真、変なことは言わなくていいんだよ?」
由真が何か言いかけると、遊佐が由真の口を塞いだ。
あれ…さっきもこんな光景見たようなっ。
「由真は本当に油断も隙もない…」
由真の口を抑えながら苦笑いする遊佐。
遊佐は余裕そうに軽く笑ってるけど、
由真は軽く離せ!というように暴れてる。
明らかに遊佐よりは由真の方が強そうなのに…。
これが世間一般で有名なギャップというものだろうか…。
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大変お待たせしました、!
キャラの口調とか文がグダグダに
なってたらごめんなさい (T-T)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!