翔side..
「私って純粋ですか…?」
……凄い純粋だと思う。
きっと、あなたは。
私は腹黒いとか考えているんだろう。
あー、汚れた心って嫌だ。
あなたみたいな純粋さを少し俺に分けて欲しいくらい。
……一ノ瀬遊佐か。
優しくて親しみやすくてなかなかのルックスの持ち主らしく、同級生からだいぶ人気があると聞いた。
……表向きはそういう奴。
けど、裏では女を弄び、飽きては変えて、と繰り返してると聞く。
……あなたがそいつのターゲットにならないといいけど。
今、一ノ瀬遊佐ってフリーだっけ…。
もし今フリーだととしたら、
あなたは絶対にターゲットにされると思う。
……そう考えると如月由真より強敵かもしれない。
まあ、如月由真はあなたの過去とかを知っていて、あなたにバカ一途だから、それはそれで強敵だけど…。
ほんと、俺のそばにあなたをずっと置いておきたいくらいだ。
「翔先輩っ、送っていってくれてありがとうございましたっ」
「あぁ、ううん」
「ではっ」
考え事してたらあなたの家に着いてしまい、
ロクに話せず帰り道が終わってしまった。
「またね、あなた」
あなたは俺にペコってお辞儀をして、
家のドアを閉めた。
……寄り道とかできなかった。
さっきあなたの教室行った時、
一ノ瀬遊佐があなたになんか笑顔でノート見せてたんだよな…。
__________あぁ、モヤモヤする。
きっと、あなたに勉強を教えてもらってたんだろう。
あなたは普通に勉強できる方だからな…。
一ノ瀬遊佐は決めつけだけど多分馬鹿。
……はぁ、席替えしないで欲しかった。
心の中かっこ悪い人間ナンバーワンになれそうなほど今の俺はかっこ悪い。
結局俺は、
あなたのこととあなたの周りのことで頭をいっぱいにしながら帰宅した。
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更新がなかなか早くできずすみません( ; _ ; )
検定3週間連続がようやく終わり、
次は期末テスト期間という…。(
更新は遅くなりながらも続けていくので、
これからも「独占欲×先輩」を読んでいただけると嬉しいです!
いつも読んでくださってる方、
☆や♡をつけてくれる方、
本当にありがとうございます(*´ω`*)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!